愛する赤ちゃん―流産や死産を経験したママへのグリーフケア サンプル
大量の出血と強いおなかの痛みを感じながら、冷たい便座に私は座っていました。医師から宣告されるまでもありません。赤ちゃんはいなくなってしまったのです。妊娠は終わりました。もう赤ちゃんの部屋を作ることもありません。11月に出産することはないのですから。
このような形で妊娠が閉ざされてしまうのはつらいことです。何もかも納得がいきません。霧が立ち込めています。自分の体から奪われ、壊され、裏切られたと感じます。
出血。超音波の画像。「心拍が確認できません」というショックな言葉。HCGの値が下がっているという検査結果。子宮外妊娠による激痛。早期破水。帝王切開だったかもしれないし、陣痛、分娩(ぶんべん)を経て出てきた赤ちゃんは息をしていなかったのかもしれません。
人生は変わってしまいました。永遠に。反応は皆それぞれ違うでしょうが、ほとんどの場合、ショックと混乱に陥ります。
怒り、罪悪感、悲しみ、寂しさ、憧れ、不安、憂うつ。そんな悪夢の中にいるあなたを思うと、私も心が痛みます。身体的な苦痛を伴っているならなおさらです。そんなことは想定外だったでしょうから。
この傷はどうすればよいのでしょう?考えないようにすればよいのでしょうか?それとも、とことん向き合った方がよいのでしょうか?
グリーフ(悲嘆)に関する研究によると、私たちはこの感情を受け入れる必要があるそうです。グリーフを避けて通ることはできません。その中を歩いて進んでいかなければならないのです。悲しいですよね。自分の思いを心のままに表現したいですよね。赤ちゃんに会いたい、この喪失にどんな意味があるのか知りたい、そう切望していることでしょう。
親愛なるママへ、グリーフを乗り越えるには、日々、決心を新たにしなければなりません。グリーフに治療方法があるという意味ではなく、それが感情を整理し、悲しみと平安が同時に存在できる場所を見いだす助けになるからです。私の母は、一人目の子供を7カ月で出産しました。死産でした。母はこう言っています。「心が刺し通されるような悲しみと罪悪感は消えていくもの。やがてそれは、いつか天国で再会できる、という愛に満ちた受容と知識に置きかわっていくわ」と。
今、あなたはまだ悲しみの真っただ中にいる段階でしょう。信仰とは、望まない計画であっても信頼することです。恐れるときも、天国の約束に心を休めつつ、この死の陰の谷で私たちを導いてくださる神により頼むのです。
聖書
この読書プランについて
女性の4人に一人が経験する流産や死産。それは複雑で胸が張りさけるような深い悲しみ(グリーフ)です。流産や死産の苦悩から生じる誤った恥、孤独、押しつぶされそうな絶望を通る私たちに、日々のデボーションで著者サラ・フィルポットさん(Sarah Philpott)が温かく寄り添ってくれます。私たちの目はキリストの希望と赤ちゃんが天国にいるという約束に向けられることでしょう。この読書プランはフィルポットさんの著書『Loved Baby: 31 Devotions Helping You Grieve and Cherish Your Child After Pregnancy Loss』(愛する赤ちゃん—流産や死産後の悲しみと子供を大切にする31日のデボーション)を元にしています。
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