イマドキの恋愛とか、交際とかサンプル
船旅の水先案内人
現代に生きる、多くの人の人生や愛のすがたを眺めていると、僕には「恐れ」の存在が見えます。間違いをしてしまうことへの恐れ。機会を逃してしまうことへの恐れ。チャンスを失うことへの恐れ。「プライド」が見受けられるような人もいます。それは、表現の自由を誰にも脅かされないように、自分の条件で生きようとすることへの執着です。「欲望」が見受けられるような人も多くいます。身体を利用するだけで済ませることができるときに、どうしてわざわざ感情をもって誰かに愛をささげるのでしょう?恐れも、プライドも、欲望も、人間関係の中で起こる、多くの問題の根源となっています。
これらの人を動かすものは、どれも「愛」を目指すものではありません。恐れは人を閉じこもらせて、逃げ出させるもの。ですが愛は、心の扉を開き、見返りを求めずに与えることをします。プライドは、他人に自らをさらすリスクを許しません。しかし愛は、相手のために自分のよわみをさらす危険を冒します。欲望は、自分が利用できるところだけをよこせと相手に求めること。ですが愛とは、その人のすべてを受け入れることです。良い気分の日も、つらい気分の日にもです。
恐れや、欲望や、プライドが人間関係の舵を握っている限り、健全な愛からはどんどん遠ざかっていくでしょう。そのせいで孤立したり、神を敬わない浅い関係になってしまったりします。いまの僕たちの文化では、こういう状況になっていると思います。海で遭難してしまっている世代の人が見えます。激動の愛の海をどのように航海し、恐れや、欲望や、プライドの荒波を避けていけば良いのか分かっていないのです。その人たちは風と波に打ちのめされて、漂流しています。
昔、船が危険な海域に出帆するときに、船長は船を安全に港に行き着かせるのに十分な知識がないことを認めなければなりませんでした。船長がそう感じたとき(これは通信が発達した現代よりも前の話ですが)、船長は「水先案内人が必要です」という合図の旗を掲げていました。そして、その海域に詳しい水先案内人は、マストにその旗が掲げられたのを見るといつでも、持っている小さなかご舟に飛び乗って船に漕ぎ出し、一緒に乗船しました。
水先案内人は船の操縦権を握り、岩や浅瀬を安全に通過し、港へと導きます。船に来ようとする他の水先案内人は必要ありませんよ、という合図のために、その船は赤白半分の旗を掲げていました。この旗は「水先案内人が乗っています」というしるしです。他の水先案内人はもう行かなくても大丈夫でしたし、地元の人たちはこの船が安全であることを確認できました。
皆さんにもこれと同じように、恋愛関係というの不確かな海の中で、前へ進んでいく進路を定める方法があります。降伏の旗を掲げ、水面下の危険から守って皆さんを導いてくれる「水先案内人が必要です」と認めることです。そして、世間に向かって「水先案内人が乗っていますよ」と書かれた信託の旗を掲げ、その方だけに従っていくことを選ぶのです。
神は皆さんを造ってくださった方であり、皆さんを安全に帰路に導くことができる唯一の方です。聖書は、神が愛であることを教えています(ヨハネの第一の手紙4章8節参照)。ですから、今日の交際関係では、未知の愛の海に向かう案内人が必要であることを認めましょう。舵を取り、導いてくださる神が必要です、とその方に宣言しましょう。恋愛や交際に関しては、皆さんの旅路はここから始めなければなりません。
考えてみよう
あなたが恋愛関係を求めるうえで、恐れや、プライドや、欲望はどんな役割を果たしてきましたか?どのように健全な愛を経験してきましたか?
交際において、あなたが経験したことのある「危険な海」としてはどんなことが挙げられますか?
降伏の旗を掲げ、案内人が必要だとを認めることは、あなたの恋愛関係においてどんな意味があるでしょうか?
聖書
この読書プランについて
恋愛とか、交際とか……そうしたことばを聞いて、不安な気持ちになりますか?それともわくわくした気持ちになるでしょうか?テクノロジーによるコミュニケーション方法の発達により、交際は以前にもましてより複雑で、ややこしく、思い通りにいかないものになってきているようです。この7日間の読書プランでは、独身、交際、婚約、結婚に触れていきます。人生のこの季節における神の目的を、ベン・スチュアート氏(Ben Stuart)と一緒に紐解いていきましょう。そして、どんな人と付き合うか、どんなお付き合いをしていくか、導いてくれる原則を学びましょう。スチュアート氏はワシントンDCにあるパッションシティ教会(Passion City Church)の牧師であり、テキサスA&M大学のキャンパスで毎週何千人もの大学生が参加する聖書研究会「ブレークアウェイ・ミニストリー(Breakaway Ministries)」の元事務局長でもあります。
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