ヒーローたちサンプル

ヒーローたち

31日中 8日

3.勇気
ニコデモ

ニコデモは、ユダヤの国のエリートとしての地位を築くため、長い間一生懸命働いたに違いありません。彼はパリサイ人のひとつの宗派に属していました。これは、選び抜かれた宗教上の成功者の集まりで、経済的にも裕福な人々の宗派でした。彼らは、個人的な財産は神の恩恵の証拠だと考えていました。この地位は親から子へと受け継がれるものではなく、自分の実力で獲得しなくてはならないものでした。ニコデモはその中でもなんと、サンヘドリンという最高の権力を持つ評議会の一員でした。

イエスの言葉と教えを聞いた彼は、今までの人生の中でずっと欠けていた真実に気づかされました。それでも、最初ニコデモがイエスと話をした時は、自分の社会的な立場を失わないために、それを内密にしなくてはなりませんでした。また、イエスの裁判の夜には、沈黙を守って、高慢な評議会が証人に賄賂を渡し、何時間もかけて単なる見せかけの八百長裁判を行うのをじっと見ていたのです。

しかし、とうとうニコデモは「もうたくさんだ」と言いました。そしてイエスに従う者として、自分を公衆の面前にさらけ出す決意を次のようにしたのです。「そのあとで、イエスの弟子ではあったがユダヤ人を恐れてそのことを隠していたアリマタヤのヨセフが、イエスのからだを取りかたづけたいとピラトに願った。それで、ピラトは許可を与えた。そこで彼は来て、イエスのからだを取り降ろした。前に、夜イエスのところに来たニコデモも、没薬とアロエを混ぜ合わせたものをおよそ三十キログラムばかり持って、やって来た」(ヨハネの福音書 19章38,39節)。

当時、没薬は通常小さな瓶に入って売買されていました。30キロというのは、およそ王様の身代金にも相当する価値の量です。イエスは犯罪者のように処刑されましたが、ニコデモはそんなイエスを王様のように埋葬したかったのです。ニコデモは私の英雄です。彼は、誰からの評価を最も受けるべきかを思い出させてくれます。

さて、あなたがイエスに対して公に忠誠を誓うことを妨げているのは、一体どんなものでしょうか。
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この読書プランについて

ヒーローたち

この読み物シリーズでは、聖書に登場する数々の英雄のうち、ジェスキ牧師のお気に入りの人物を紹介しています。聖書には粗野で、人生に苦労している人々が神の役に立った話などが書かれています。こうした人たちの実例を知るのは、よい学びの機会となるでしょう。

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