ヒーローたちサンプル

３.勇気
ラハブ

神が、回心を促す恵みをくださる一番いい例が、エリコの街に住むラハブの例でしょう。彼女は「売春婦ラハブ」としてよく知られています。彼女は売春という古代から続く職業で生計を立てていた過去があるからです。しかし、神は救いのご計画を様々な人間を使って推し進められるお方です。ラハブはイスラエル人が攻め入ってくるという知らせを聞いて、エリコの町はもう終わりだと思いました。それは彼女が、イスラエルの神こそが全人類にとっての本当の神だと信じたからです。

ラハブは、ヨシュアに遣わされた偵察隊を家にかくまい、彼らに忠誠を誓ってから、次の約束を取り付けました。「私たちは、それ［エジプト脱出について］を聞いたとき、あなたがたのために、心がしなえて、もうだれにも、勇気がなくなってしまいました。あなたがたの神、主は、上は天、下は地において神であられるからです。どうか、私があなたがたに真実を尽くしたように、あなたがたもまた私の父の家に真実を尽くすと、今、主にかけて私に誓ってください。そして、私に確かな証拠を下さい」（ヨシュア記 2章11,12節）。

ラハブの命はこうして助かりました。それだけでなく、神はさらなる計画を立てておられました。彼女はユダ部族のリーダーであったサルマという男の目に留まり、結婚します。そしてかの有名な彼らの曾孫のダビデは、イスラエルの王になったのです。

マタイがラハブの名前を私たちの救い主イエスの系図に記載しただけでなく、ヘブル人への手紙の著者も11章の中で、信仰上の英雄として彼女の名前を挙げています。このことから、神が私たちの過去の過ちを責める気がないことがよく分かります。神は現在の私たちを人類の救済計画のために用いるのです。