ヒーローたちサンプル

５．リーダーシップ
キプロスとクレネの人たち

自分と似た人と一緒にいたいと思うのは、人間のよくある性質です。あなたが属するグループは、強い勢力になります。ほとんどの場合、これは悪いことではありません。例えば、会社組織や子育て中の母親のための保育グループやスポーツグループなどは、人々の共通したニーズや能力に応じて構成されます。

しかし、教会員があまりにも画一的で外部から誰も歓迎せず、その「クラブ会員」たちもどうやって自分を外の世界にアピールしていいか分からない時は問題です。

教会をはじめ社会的な集まりの特徴に、必要がない限り集団の意向を変えない、というものがあります。次の御言葉からも分かる通り、これは古くから続く問題です。「さて、ステパノのことから起こった迫害によって散らされた人々は、フェニキヤ、キプロス、アンテオケまでも進んで行ったが、ユダヤ人以外の者にはだれにも、みことばを語らなかった。 ところが、その中にキプロス人とクレネ人が幾人かいて、アンテオケに来てからはギリシヤ人にも語りかけ、主イエスのことを宣べ伝えた。そして、主の御手が彼らとともにあったので、大ぜいの人が信じて主に立ち返った」（使徒の働き11章19-21節）。

こうした、地中海の島や北アフリカの島からやってきた名前も分からない人たちは、アンテオケで人種的にも文化的にも多様な教会を建てる手助けをしました。今日の教会は、どんなに大きくなっても、自分とは異なる背景の人々に御言葉を伝えるような会衆を、是非とも必要としています。