イエスが話された物語サンプル

イエスが話された物語

29日中 2日

第1話:金持ちの男と貧しいラザロ

皮肉(ひにく)… 予想されることと、実際に起こることとの間の不調和。

ひとりの金持ちが、味の違いが分かる男を気取って、美味しそうに食べ物を一口ずつ口に運びます。そのおこぼれを犬と奪い合って食べるのに必死になっている、腹ペコの貧乏人ラザロのことはまったく金持ちの眼中にありません。しかし、この名無しの金持ちは地獄に行き、ラザロは天国に入ります。この話によって「ラザロ」という名前は「人生の大逆転」を意味するようになりました。

この話がなぜイエスの話した物語の中で最も有名なのか分かるでしょう。一度聞くと忘れられないのです。

痛み

自分も主人公のようになりたいと思える映画は、映画館で大ヒットし、たくさんのDVDが売れます。あなたにとっての映画ベスト3は何ですか。男性ならアクションヒーローもの、女性なら素敵な会話が入ったラブ・ストーリーが大ヒットする傾向にあります。

イエスが語る物語を聞くと、誰でもすぐに内容に引き込まれます。まさにヒットする映画と同じです。それはイエスが人間の状況をとても良く分かっているからです。もちろん、誰だってこの金持ちのように贅沢をしたことがあるでしょうが、やはり貧乏人のラザロの方に共感したくなります。それは、自分の過去のつらい経験をありありと思い出すからです。

「ある金持ちがいた。いつも紫の衣や細布を着て、毎日ぜいたくに遊び暮らしていた。ところが、その門前にラザロという全身おできの貧しい人が寝ていて、金持ちの食卓から落ちる物で腹を満たしたいと思っていた。犬もやって来ては、彼のおできをなめていた」(ルカによる福音書 16章21節)。 

私たちの先祖[アダムとエバ]が神に反逆した時から、私たちも生まれつき神に対する反逆心という欠陥を受けつぐようになりました。私たちはアダムとエバと同じ人間であるということだけでなく、罪という共通点でもつながっているのです。私たち自身が罪を犯す度に、アダムとエバが選んだ罪という選択について、いつも思い出させられるのです。

アダムとエバ(そして私たち)が罪をおかした時に、3つの悪の結果が伴いました。一つ目の罪の結果は痛みです。誰もそこから逃げることはできません。ラザロは痛みを感じました。私たちも同じです。
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この読書プランについて

イエスが話された物語

イエスはしばしば、「たとえ」を使って話されました。この小冊子では、イエスが話された4つの有名なたとえ話を分かりやすく紹介します。

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