創造する使命サンプル

Called To Create

5日中 4日

J.R.R.トールキン

あなたが神の召しへの献身的な応答として仕事を捉えられても、この世界では常にその決断に反する戦いがあります。運命や富にではなく、神をほめたたえ、隣人に仕えるためにあなたが創造をするならば、使徒パウロが言うように「この世と妥協してはならない。むしろ、心を新たにすることによって、造りかえられ」なければなりません。けれども実際にどうすれば良いのでしょうか。J.R.R.トールキンの話を通して、クリスチャン同士の集まりが必要不可欠であることを学びましょう。

トールキンのファンであれば、彼が樹木をいつくしむことを知っているでしょう。ある朝目覚めると家の外にあったお気に入りの木が近所の人によって切り倒されていました。大好きな木が辿った運命がトールキン自身の「人生の木」である『ロード・オブ・ザ・リング』の運命を象徴しているかのように思い、彼は非常に心を痛めました。トールキンは、最高の業績を残したいと願いながら何十年も仕事に取り組んできました。しかし、第二次世界大戦の情勢がヨーロッパに迫り、作品の進み具合にかなりの遅れが出始めました。イギリス侵攻が差し迫り、人生を捧げる仕事が木のように突然切り倒されるのではないかとトールキンは絶望しはじめたのです。

幸いトールキンの周りにはクリスチャンの集まりがあり、彼らはトールキンが心を新たにし、永遠に続くものに目を注ぎ続けるよう励ましました。この集まりは「the Inklings」(訳注 オックスフォード大学で文芸について討論を行っていたグループ)として知られ、友人たちはそのメンバーで、トールキンの神に抱く思いや文学への思いを分かち合う人々によって構成され、その中心的人物はC.S.ルイスでした。彼らは20年に渡り、The Eagle and Child(直訳すると「鷲と子供」)というオックスフォードのパブで集会をしていました。(今でも営業し、訪れることのできるパブです)。ある日の集会で、トールキンは切り倒された木のように『ロード・オブ・ザ・リング』も同じ運命を辿り苦しむのではないかという不安を仲間に打ち明けました。

トールキンに仕事を根気強く続けるよう、大作が完成しなかったとしても、創造するという神様からの使命にひたむきでいることが永遠に通じる大切なことなんだと励ましたのは「the Inklings」の仲間たちでした。皆さんはその後どうなったかをご存知ですね。トールキンは永遠に続くものに目を注ぎながら前進し続け、その結果『ロード・オブ・ザ・リング』は今もベストセラーとして売れ続ける最高傑作の一つとなりました。

永遠に目を注ぐことを思い起こさせてくれる定期的なクリスチャンとの交わりがなければ、トールキンは『ロード・オブ・ザ・リング』を、ルイスは『ナルニア国ものがたり』を書きあげられなかったかもしれません。この世界であなたが何かを創り出してゆくために、日常の中でキリストにある兄弟姉妹との交わりが必要です。そして「見えるものにではなく、見えないものに目を注ぐ」(Ⅱコリ 4:18)という御言葉どおり、永遠に目を注ぎ続けましょう。

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この読書プランについて

Called To Create

起業精神や創造性は、神の栄光をほめたたえ、隣人を愛し、またイエス・キリストの弟子となるように人を動かす力強い手段になります。この5日間の読書プランでは、みことばと併せ、C.S.ルイス、アーサー・ギネス、J.R.R.トールキン、キャスパー・テン・ボーンのストーリーを読みましょう。この4人のクリスチャンは、神から与えられた創造する使命を謳歌した人たちです。4人の証を通して、 彼らのようにあなたも創造する使命を受けいれる意欲が掻き立てられることでしょう。

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このプランを提供くださった Baker Books 社、ならびに Jordan Raynor氏に感謝いたします。詳細については、こちらのサイトをご覧ください。 http://www.jordanraynor.com/ctcplan/