深く形作られた人生サンプル

イエスによる和解と一致

私たちが耳にし、目にする人種問題の話は、尽きることがないように思われます。それは、全国放送のニュースでも、身近で起きている出来事でも同じです。肌の色を基準に人間の価値を上下に分ける、時に微妙で、時に露骨な破壊的な考えや行動が存在するという重い現実に直面しています。

しかし、私たちは助けなしではありません。

福音の中心には、イエスによってすべてが「正される」という真理があります。イエスの死と復活を通して、世界は新しくされる道を歩み始めました。そして神は、その恵みによって、この世界を新しくするために働くよう、私たちを召してくださいました。ただし、これは個人の働きではなく、聖霊の力によって一つとされた新しい神の家族が協力して進める働きです。

マタイはローマ政府に仕える取税人であり、シモンはその政府に抵抗する熱心党員でした。マタイは裕福であり、シモンは労働者階級に属していました。マタイは人々（シモンのような人）を利用することで生計を立てていました。一方、シモンは、自分はマタイのような人々を倒すために召されていると考えていました。

それでも、彼らはイエスによって一つの家族となりました。しかし、それは簡単なことではありませんでした。マタイは人々を搾取することをやめ、シモンは革命への考え方を変える必要がありました。これはイエスが築こうとされた新しい家族の本質です。和解の共同体には、必ず何かの犠牲が伴います。そして、キリストのうちにあるならば、私たちを隔てる壁は取り除かれるのです。

最初に選ばれた十二使徒に加え、イエスは女性たちをも弟子とし、異邦人伝道の使命を使徒たちに委ねました。聖霊の導きによって、教会はイエスのビジョンである「新しい神の家族」を築く力を与えられました。この新しい家族は、人種や性別によってではなく、イエスの死と復活によって一つとされた共同体なのです。

「もはや、ユダヤ人もギリシヤ人もなく、奴隷も自由人もなく、男も女もない。あなたがたは皆、キリスト・イエスにあって一つだからである。」（ガラテヤ人への手紙 3章28節）

知らず知らずのうちに持っている偏見や、人種間の分断に自分がどのように関わっているかを心の中で探りましょう。そして、祈りの中でそれを告白し、悔い改め、赦しを求める時間を持ちましょう。