主の祈りサンプル
前置き
だから、あなたがたはこう祈りなさい……
あなたがピアニストかギタリストで、自分にとってまだ技術的に難しい曲を弾こうと頑張っているところを想像してください。そしてその作曲家が突然現れてあなたの隣に立ったと想像してください。「これが、この時点での手の置き方です。ここのフレーズは、このようにして弾きます」と優しく教えてくれ、指をいつどこに置くべきか正確に示してくれます。このように指導してもらえれば、どれほど感謝なことでしょう。音楽は向いていない、という人は、似たようなことを想像してみてください。たとえばスポーツやロッククライミング、人前でのスピーチ、あるいは車の運転などでもかまいません。完璧な知識、絶対的な権威、そして無限の忍耐に基づいた指導です。
「主の祈り」は、約160文字の長さで、これは X(旧Twitter)に一般的ユーザーが投稿する場合の制限文字数(全角140文字:2024年1月現在)とほぼ変わらない長さであり、私たちが神とどのように対話するかについて、イエスご自身が示されました。「主の祈り」は世界で最も重要な主題についての教えであり、それを最もよく知っていた人物による教えです。だからこそ、真剣に受け止める価値があるのです。
祈りは大切です! 多くの人は、祈りを電話の緊急ダイヤルのように使ってしまっています。問題が起きたときや、困難に陥ったときに神を呼ぶのです。確かに、神はそのような状況下でも恵みによって私たちを助けてくださいますが、祈りの目的はそれだけではありません。この読書プランで見るように、祈りは私たちが神と正しい関係を築くのに役立ち、そうすることで自分自身と抱える問題の両方を客観的に見られるようになります。おそらく誰もが、しばらく前から知っている同僚や近所の人でも、きちんとした会話をして初めてその人のことを良く知ったと感じた経験があるのではないでしょうか。祈りはそのようなものです。祈りは私たちを神に近づけ、神と結びつけます。そうすることで神の目的に心から参加するようになり、神の優先事項が私たちの優先事項となるのです。
多くの人が主の祈りを一言一句たがえず暗唱しますが、そのように暗記して唱えることを意図した祈りではないと私は信じています。むしろ、私はそれを祈りの様式、つまり私たちがどのように祈るべきかの枠組みやテンプレートだと考えています。おそらく、神と話すときに私たちを導く、アウトラインとして考えるのが最善の方法です。
効果的な祈りは神との関係を深めます。それは神との永続的な絆(きずな)を結びます。暗闇にいるとき、私たちにとって必要な光を与え、その中に基礎を築きます。祈りの重要性はいくら強調しても、しすぎることはありません。もしあなたが霊的な健康診断を受けたいなら、必要な検査はただ1つだけです。それは、「自分の祈りの生活はどの程度良好だろうか?」と自問することです。何をするにしても、どのような人間かとしても、祈りはすべてを左右し決定する重大な要因です。祈りの生活を通して、初めてクリスチャンは何かを達成できるのです。
この読書プランについて
「主の祈り」について、J・ジョン(J. John)氏によるこの8日間の読書プランで一緒に学びましょう。このイエスの教えは非常に意義深く、どのように祈るべきかわかりやすく説かれています。
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