ひと足ひと足 主にサンプル

Every Step An Arrival

5日中 4日

見える教会

ソロモンは新しい神殿を前にして誰もが一度はもつだろう問いを投げかけます。「しかし神は、はたして地上に住まわれるでしょうか」(列王記上8章27節)。

このような問いを抱きながらも、それでもソロモンは祈ります。人々がここに来て祈りをささげるとき、神が聞いてくださること、昼も夜も彼らの必要に神が気を配ってくださること、そして、彼らを赦してくださることを祈ったのです。 

ソロモンの時代から現代に至るまで、さまざまな形でこの問いは繰り返されています。そしてソロモンと同じように、私たちもとにかく祈り続けてきました。神が地上の祈りの家に住まわれ、神が礼拝の場で私たちと出会うといった常識的に考えられないことは、経験と信仰の証しに打ち勝つことができずにいます。結局のところ、常識とは最も信用ならない真実の試金石のひとつにすぎないのです。「そうかなあ?」という皮肉たっぷりの問いかけに対しては、より深い理性とより幅広い経験、そして「たしかにそうだ!」という現実的な信仰が答えを出している。 

この一節のソロモンの祈りには、見えるものが見えないものの通り道となっている三つの領域があり、現在においても私たちに関わっています。その第一が歴史との関係です。過去の神との偉大な出会いの記憶について、ソロモンは取り上げています。私たちの祈りにとっても、下手な記憶は脅威となります。

第二は赦しと関係があります。神に味方していただく方法として、つい私たちは祈りを捧げてしまうことが少なくありません。けれどもそれに対するチェック機能が教会にあります。祈りの折り返し点が赦しです。つまり神に自分の望みを求めることから、神に自分の人生をゆだねてその中で神が御心を行われるように向きを変えるのです。 

第三はソロモンの言う異邦人という言葉で、「よそ者」とも訳すことができます。私たちの関心がもっぱら自分自身や家族、狭い範囲の知人に向けられると、大規模なキリストの教会やキリストが交わりに導こうとしている世界へ無関心になってしまうのです。 

ソロモンの祈りの三つの教えは、次の三つの言葉に要約できます。歴史 (過去における神の働き)、赦し(自己から神の意志への回心)、そして異邦人(または他人)。今、最も自分に語りかけられている言葉に照らし合わせて、祈ってみてください。

  

3 5

この読書プランについて

Every Step An Arrival

聖霊がどのような励ましや、挑戦や、慰めを与えてくださるのか見当もつかないですが、ユージン・ピーターソンの五つのデボーションがどこへ行こうとあなたの心と思いを動かしますように。各デボーションの終わりにある問いかけを思い巡らして、その日の祈りをしてみてはどうでしょうか——ひと足、ひと足、主に至るための始まりとして。

More

この読書プランをを提供してくださった、ウォーターブルック マルトノマ出版(WaterBrook Multnomah)に感謝します。詳細はこちらをご覧ください。 https://waterbrookmultnomah.com/books/540871/every-step-an-arrival-by-eugene-h-peterson/