「私」から自由になろうー自分次第じゃない人生とは?サンプル
自己肯定感の落とし穴
不安や打ちひしがれた気持ち、また恐れを、どうにかしようとするとき、世間からは「もっと自分自身のことを考えよう!」とメッセージが飛んできます。あなたは素晴らしいから、あなたは特別なのだから。神様が引き合いに出されることもあります。「神様はあなたのための、素晴らしい御計画をお持ちですよ!」メッセージ自体は悪くありませんし、間違ってもいません。自分のことを大切にするのは大事なことです。しかし、そればかり考えていてもいけないのです。自己肯定感が高くても、そこには限界がありますから。
自己肯定感の低さが不安の原因のひとつであることは確かです。自分を肯定できなくなるような、自分なんて大したことないという嘘にもがき苦しんでいるならば、その答えは聖書に書かれた神様の真理の中にあります。神様の愛、慈しみ、受容、肯定の言葉、それらすべて、傷ついた人を癒やしてくださる塗り薬なのです。
しかし、不安にはもう一つ原因があります。自己中心、つまり自分のことにばかり目を向けることです。自己中心によって、軽視されたり、無視されたり、すれ違いがあったことをすべて、自分のせいだと受けとめてしまいます。自己中心になると、恋愛も、子育ても、仕事も、奉仕も、すべてが自分の価値を反映するものと捉えるようになり、ハードルが高くなります。加えて、普段から自分の欠点が見えてしまうため、その欠点を大げさに考えてしまうのです。
自己肯定感の低さと自己中心はお互いに影響しあっていますが、この二つの違いを理解することが大切です。なぜかって?この二つは異なったアプローチが必要だからです。自己中心を解決しようとして、肯定的なメッセージなど、自己肯定感を高めることは、事態をさらに悪くしてしまいます。褒め言葉をかけられたら、自分にばかり目がゆきます。そしてもっとたくさんの肯定的な言葉が聞きたくなり、満足することはありません。
自己中心から抜け出す唯一の方法は、自分を忘れることであって、肯定的なメッセージはまず役に立ちません。私自身も、肯定的な言葉ではただキリスト風の鏡を手にしただけで、自己中心から抜け出せませんでした。必要だったのは、自分のことを考えない自由です。たとえ自分を肯定的に考えていたとしてもです。
人生における最も重要な問いへの答えは、自分の内面には見つかりませんし、ましてや自分についてでもありません。自分では心の奥底から望んでいることをかなえたり、深い心の傷を癒やしたりは、できないのです。あなたはいつか、あなたの傷を癒やし、あなたを解放してくださるただお一人の方に目を向けなければなりません。
自分のことを肯定的に考えると、神様のことを考えなくなってしまうのでしょうか?自分自身を愛することと、自分のことばかり考えることの違いは何ですか?
“Free of Me”についての詳細はこちらをご参照ください。http://sheworships.com/free-of-me-book
聖書
この読書プランについて
私、びっくりするようなことを発見してしまいました。自分のために生きるってとても大変だということです。最高の「私」になる方法に目を向けるのはとても自由な感じがします。でも実際は耐えられないくらい重いことです。なぜなら、私たちはまず神様に目を向ける喜びを知るようにと招かれているからです。この読書プランでは、拙著『Free of Me(未邦訳)』で詳しく書いた内容に触れています。自分から解放されたい、神様に頼っていきたいと望んでいる皆さんの心に、この学びが響きますように。本当の自由を見つけよう!
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