自分らしさを抱きしめてサンプル

自分らしさの危機

ヤコブは自分らしさを脅かす危機に直面していました。長い間、双子の弟として知られていましたが、兄のかかとをつかんで長男としての役割を求めていました。母親のリベカは兄よりもヤコブを愛し、ヤコブのために代償を払ってでも祝福を得ようとしました。そして成長期から大人になるまでヤコブを自分の望むような男にしようと努力しました。

長い間ヤコブは翻弄（ほんろう）されていました。母親と同じ願いを抱き、自分ではない誰かになろうとして限界に挑戦しました。ヤコブは自分らしさを母親が敷いた線路を走らされたせいで見失いかけていました。

創世記27章で兄のために用意された祝福をヤコブが盗んだことですべてが変わりました。そうしてヤコブは自分が知っている唯一の家と家族から逃げ出すことになりました。ヤコブはここで自分が何者であるかを把握しなければなりませんでした。今までのレッテルを新しい世界に持ち込むのか、それともなりたい自分になるための選択をするのでしょうか。

神様はヤコブが、自分が本当は何者なのか、何のために生まれてきたのかを発見できるように、試練のうちに信じられないほど意味のある人生のひとときを過ごさせました。ヤコブは義理の父から、自分がしたのと同じような仕打ちを受けたり、だまされたりしました。こうしたことは、なりたい人間になろうとしていたヤコブを強烈に目覚めさせたことでしょう。

大人になってから自分らしさを脅かす危機に直面したヤコブは、自分に貼られたレッテルを受け入れるのではなく、自分が感じた本当の自分、そして神様が示されたあるべき自分になることを選びました。実際ヤコブは新しい自分らしさで神と格闘して別の人間になって帰ってたのです。

生まれたときヤコブは「かかとをつかむ人」というレッテルを貼られていましたが、神との格闘の末、名前が変わりました。長い間ヤコブを形作っていたレッテルがはがされ、残ったのは本当の自分らしさと目的——国民の父となることだったのです。

これを読んでいるあなたは自分らしさを見いだす旅を始めています。あなたは自分に貼られたレッテルを背負って人生を歩み続けますか？ それとも本当の自分を追い求め、受け入れることを選びますか？