「待った」をかけるべき根拠

結婚のためにセックスを取っておくことのメリットに疑問を感じているなら、いくつかの調査結果を簡単に紹介をしましょう。最近の調査の結果、性的満足度の高さが結婚や伝統的な性倫理と結びついていることがわかったことをご存じでしたか？

つまり、現在の性生活に非常に満足していると答えた傾向が最も高いのは、相手をコロコロと変える独身者ではなく、結婚外のセックスは間違っていると「強く」信じている夫婦なのです。実際、「伝統主義者」は、婚外交渉を問題視しない独身者よりも、性的満足度が31%も高いという驚くべき数字を示しました。この調査結果は、性的満足度と結婚生活の調和、貞節、永続性を結びつける研究の広がりに貢献するものです。

研究者は、セックスは結婚生活内においてがベターというだけでなく、生涯に性的パートナーを１人しか持たない場合においてベストとなることを発見しました。

研究者たちは「複数の性的パートナーがいる場合、肉体的・精神的な満足度が低下し始める」と述べています。サウスカロライナ大学の研究によると、婚前交渉をしていた人は、結婚後も浮気をする可能性が高いことが明らかにされています。アメリカ国立衛生研究所のデビッド・ラーソン（David Larson）上級研究員は、これまでの研究をこのように総括しています。「結婚前に性交渉がなく、結婚後も誠実な夫婦は、結婚前に性交渉があった夫婦に比べ、現在の性生活や結婚生活により満足している。」

また、ワシントン州立大学の研究で、「同棲（どうせい）カップルは、結婚している夫婦に比べて人間関係が健全でない」ことが明らかになったことをご存じですか？ UCLAの研究者は、「同棲者は、同棲していないカップルよりも、不倫により(その後の)婚姻関係が著しく困難になった」と説明しています。実際、同棲後の結婚は、そうでない結婚よりも破局する可能性が50%も高いのです。

禁欲は心を豊かにすることが、研究で明らかにされています。しかし、研究や統計が結婚前のセックスを控える現実的な理由を指摘するずっと前から、聖書の知恵は、早すぎるセックスがもたらす心的な悪影響から私たちを遠ざけようとしてきました（コリント人への第一の手紙 7章1～2節、テサロニケ人への第一の手紙 4章3～7節、ヘブル人への手紙 13章4節、マタイによる福音書 15章18～20節、エペソ人への手紙 5章3節、コリント人への第一の手紙 6章9節参照）。

聖書が婚前交渉が間違っていると教えているのは、ただ私たちの自制心を試すためではありません。私たちは、神の教えを、私たちの意志を試すために定められた規則の羅列と見なしてしまいがちです。聖書に婚前交渉が間違っていると書かれているのは、私たちを守るためです。セックスが早すぎますと、私たちは間違いなく傷つくからです。一緒に寝た人と別れた人に聞いてみてください。理由は三つ。研究、神の愛の義務、そして自分たちが傷つく可能性。これらはいずれも、待ったをかけるのに十分な理由となるはずです。

あなたは待つことに不安を感じていますか？神は違います。神は誘惑と戦うことの難しさをご存じであり、あなたに逃げ道を与えたいと思っておられます。

覚えておいてください、神は最初にあなた自身に忠実でなければ、あなたが神に忠実であることを期待してはおられないのです！

「……神は真実である。あなたがたを耐えられないような試錬に会わせることはないばかりか、試錬と同時に、それに耐えられるように、のがれる道も備えて下さるのである。」

コリント人への第一の手紙10章13節、強調は筆者によります。

結婚に向けて自分を守るために忠実でいられるよう、忠実でいてくださる神に助けを求めましょう。神の祝福にはそうするだけの価値があることを、科学的根拠も証明しています。