ルカによる福音書 1:36-80
ルカによる福音書 1:36-80 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)
あなたの親族エリサベツも老年ながら子を宿しています。不妊の女といわれていたのに、はや六か月になっています。 神には、なんでもできないことはありません」。 そこでマリヤが言った、「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」。そして御使は彼女から離れて行った。 そのころ、マリヤは立って、大急ぎで山里へむかいユダの町に行き、 ザカリヤの家にはいってエリサベツにあいさつした。 エリサベツがマリヤのあいさつを聞いたとき、その子が胎内でおどった。エリサベツは聖霊に満たされ、 声高く叫んで言った、「あなたは女の中で祝福されたかた、あなたの胎の実も祝福されています。 主の母上がわたしのところにきてくださるとは、なんという光栄でしょう。 ごらんなさい。あなたのあいさつの声がわたしの耳にはいったとき、子供が胎内で喜びおどりました。 主のお語りになったことが必ず成就すると信じた女は、なんとさいわいなことでしょう」。 するとマリヤは言った、「わたしの魂は主をあがめ、 わたしの霊は救主なる神をたたえます。 この卑しい女をさえ、心にかけてくださいました。今からのち代々の人々は、わたしをさいわいな女と言うでしょう、 力あるかたが、わたしに大きな事をしてくださったからです。そのみ名はきよく、 そのあわれみは、代々限りなく主をかしこみ恐れる者に及びます。 主はみ腕をもって力をふるい、心の思いのおごり高ぶる者を追い散らし、 権力ある者を王座から引きおろし、卑しい者を引き上げ、 飢えている者を良いもので飽かせ、富んでいる者を空腹のまま帰らせなさいます。 主は、あわれみをお忘れにならず、その僕イスラエルを助けてくださいました、 わたしたちの父祖アブラハムとその子孫とをとこしえにあわれむと約束なさったとおりに」。 マリヤは、エリサベツのところに三か月ほど滞在してから、家に帰った。 さてエリサベツは月が満ちて、男の子を産んだ。 近所の人々や親族は、主が大きなあわれみを彼女におかけになったことを聞いて、共どもに喜んだ。 八日目になったので、幼な子に割礼をするために人々がきて、父の名にちなんでザカリヤという名にしようとした。 ところが、母親は、「いいえ、ヨハネという名にしなくてはいけません」と言った。 人々は、「あなたの親族の中には、そういう名のついた者は、ひとりもいません」と彼女に言った。 そして父親に、どんな名にしたいのですかと、合図で尋ねた。 ザカリヤは書板を持ってこさせて、それに「その名はヨハネ」と書いたので、みんなの者は不思議に思った。 すると、立ちどころにザカリヤの口が開けて舌がゆるみ、語り出して神をほめたたえた。 近所の人々はみな恐れをいだき、またユダヤの山里の至るところに、これらの事がことごとく語り伝えられたので、 聞く者たちは皆それを心に留めて、「この子は、いったい、どんな者になるだろう」と語り合った。主のみ手が彼と共にあった。 父ザカリヤは聖霊に満たされ、預言して言った、 「主なるイスラエルの神は、ほむべきかな。神はその民を顧みてこれをあがない、 わたしたちのために救の角を僕ダビデの家にお立てになった。 古くから、聖なる預言者たちの口によってお語りになったように、 わたしたちを敵から、またすべてわたしたちを憎む者の手から、救い出すためである。 こうして、神はわたしたちの父祖たちにあわれみをかけ、その聖なる契約、 すなわち、父祖アブラハムにお立てになった誓いをおぼえて、 わたしたちを敵の手から救い出し、 生きている限り、きよく正しく、みまえに恐れなく仕えさせてくださるのである。 幼な子よ、あなたは、いと高き者の預言者と呼ばれるであろう。主のみまえに先立って行き、その道を備え、 罪のゆるしによる救をその民に知らせるのであるから。 これはわたしたちの神のあわれみ深いみこころによる。また、そのあわれみによって、日の光が上からわたしたちに臨み、 暗黒と死の陰とに住む者を照し、わたしたちの足を平和の道へ導くであろう」。 幼な子は成長し、その霊も強くなり、そしてイスラエルに現れる日まで、荒野にいた。
ルカによる福音書 1:36-80 リビングバイブル (JCB)
ちょうど半年前、あなたのいとこのエリサベツも、『不妊の女』と言われていたのに、あの年になってみごもりました。 神の約束は、必ずそのとおりになるのです。」 「私は主のはしためにすぎません。何もかも主のお言いつけどおりにいたします。どうぞ、いま言われたとおりになりますように。」マリヤがこう言うと、天使は見えなくなりました。 数日後、マリヤはユダヤの山地へ急ぎました。そして、ザカリヤの住む町へ行き、エリサベツを訪ねました。 マリヤのあいさつを聞くと、エリサベツの子が、お腹の中で跳びはね、エリサベツは聖霊に満たされました。 彼女は喜びを抑えきれず、大声でマリヤに言いました。「あなたほどすばらしい恵みを受けた女性はいないでしょう。あなたの子が、神様の大きな誉れを表すようになるのですから。 主のお母様がおいでくださるとは光栄です。 あなたが入って来てあいさつされた時、私の子どもがお腹の中で喜び躍りました。 神様が語られたことは必ずそのとおりになると信じたので、神様はあなたに、このような祝福をくださったのです。」 マリヤは言いました。 「ああ、心から主を賛美します。 救い主である神様を心から喜びます。 神様は取るに足りない私のような者さえ、 お心にとめてくださいました。 これから永遠に、どの時代の人々も、 私を神に祝福された者と呼ぶでしょう。 力ある聖なる方が、 私に大きなことをしてくださったからです。 そのあわれみは、いつまでも、 神を恐れ敬う者の上にとどまります。 その御手はどんなに力強いことでしょう。 主は心の高ぶった者を追い散らし、 権力をふるう者を王座から引きずり降ろし、 身分の低い者を高く引き上げ、 飢え渇いた者を満ち足らせ、 金持ちを何も持たせずに追い返されました。 主は約束を忘れず、 しもべイスラエルをお助けになりました。 先祖アブラハムとその子孫を、 永遠にあわれむと約束してくださったとおりに。」 マリヤは、エリサベツの家に三か月ほどいてから、家に帰りました。 さて、エリサベツの待ちに待った日が来て、男の子が生まれました。 このニュースはたちまち近所の人たちや親類の間に伝わり、人々は、神がエリサベツを心にかけてくださったことを心から喜び合いました。 子どもが生まれて八日目に、友人や親類が集まりました。その子に割礼(男子の性器の包皮を切り取る儀式)を行うためです。だれもが、子どもの名前は父親の名を継いで、「ザカリヤ」になるものとばかり思っていました。 ところがエリサベツは、「いいえ、この子にはヨハネという名をつけます」と言うのです。 「親族にそのような名前の者は一人もいないのに。」 人々は、父親のザカリヤに身ぶりで尋ねました。 ザカリヤは、書くものがほしいと合図し、それに「この子の名はヨハネ」と書いたので、みんなはびっくりしました。 すると、とたんにザカリヤの口が開き、話せるようになったのです。彼は神を賛美し始めました。 これには近所の人たちも驚き、このニュースはユダヤの山地一帯に広まりました。 人々はその出来事を心にとめ、「この子はいったい、将来どんな人物になるのだろう。確かにこの子には、主の守りと助けがある」とうわさしました。 さて、父親のザカリヤは聖霊に満たされ、こう預言しました。 「イスラエルの神、主をほめたたえよう。 主は来て、ご自分の民を解放し、 そのしもべダビデ王の血筋から、 力ある救い主を遣わされた。 ずっと昔から、聖なる預言者を通して 約束されたとおりに。 救い主は、私たちを憎むすべての敵から 救い出してくださる。 主は私たちの先祖をあわれみ、 特にアブラハムをあわれみ、 彼と結んだ聖なる契約を果たされた。 私たちを敵の手から解放し、 恐れず主に仕える者としてくださった。 私たちはきよい者、 神の前に立つにふさわしい者とされた。 幼い息子よ。 おまえは栄光ある神の預言者と呼ばれよう。 おまえがメシヤのために道を備え、 主の民に、罪を赦され、 救われる道を教えるからだ。 これはみな、ただ神の深いあわれみによることだ。 天の夜明けがいま訪れようとしている。 その光は、 暗黒と死の陰にうずくまる者たちを照らし、 私たちを平和の道へと導くのだ。」 ヨハネは成長し、心から神を愛する者となり、イスラエルの人々の前で公に語り始めるまで、たった一人、荒野に住んでいました。
ルカによる福音書 1:36-80 Seisho Shinkyoudoyaku 聖書 新共同訳 (新共同訳)
あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。 神にできないことは何一つない。」 マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った。 そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。 そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。 マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、 声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。 わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。 あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。 主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」 そこで、マリアは言った。 「わたしの魂は主をあがめ、 わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。 身分の低い、この主のはしためにも 目を留めてくださったからです。 今から後、いつの世の人も わたしを幸いな者と言うでしょう、 力ある方が、 わたしに偉大なことをなさいましたから。 その御名は尊く、 その憐れみは代々に限りなく、 主を畏れる者に及びます。 主はその腕で力を振るい、 思い上がる者を打ち散らし、 権力ある者をその座から引き降ろし、 身分の低い者を高く上げ、 飢えた人を良い物で満たし、 富める者を空腹のまま追い返されます。 その僕イスラエルを受け入れて、 憐れみをお忘れになりません、 わたしたちの先祖におっしゃったとおり、 アブラハムとその子孫に対してとこしえに。」 マリアは、三か月ほどエリサベトのところに滞在してから、自分の家に帰った。 さて、月が満ちて、エリサベトは男の子を産んだ。 近所の人々や親類は、主がエリサベトを大いに慈しまれたと聞いて喜び合った。 八日目に、その子に割礼を施すために来た人々は、父の名を取ってザカリアと名付けようとした。 ところが、母は、「いいえ、名はヨハネとしなければなりません」と言った。 しかし人々は、「あなたの親類には、そういう名の付いた人はだれもいない」と言い、 父親に、「この子に何と名を付けたいか」と手振りで尋ねた。 父親は字を書く板を出させて、「この子の名はヨハネ」と書いたので、人々は皆驚いた。 すると、たちまちザカリアは口が開き、舌がほどけ、神を賛美し始めた。 近所の人々は皆恐れを感じた。そして、このことすべてが、ユダヤの山里中で話題になった。 聞いた人々は皆これを心に留め、「いったい、この子はどんな人になるのだろうか」と言った。この子には主の力が及んでいたのである。 父ザカリアは聖霊に満たされ、こう預言した。 「ほめたたえよ、イスラエルの神である主を。 主はその民を訪れて解放し、 我らのために救いの角を、 僕ダビデの家から起こされた。 昔から聖なる預言者たちの口を通して 語られたとおりに。 それは、我らの敵、 すべて我らを憎む者の手からの救い。 主は我らの先祖を憐れみ、 その聖なる契約を覚えていてくださる。 これは我らの父アブラハムに立てられた誓い。 こうして我らは、 敵の手から救われ、 恐れなく主に仕える、 生涯、主の御前に清く正しく。 幼子よ、お前はいと高き方の預言者と呼ばれる。 主に先立って行き、その道を整え、 主の民に罪の赦しによる救いを 知らせるからである。 これは我らの神の憐れみの心による。 この憐れみによって、 高い所からあけぼのの光が我らを訪れ、 暗闇と死の陰に座している者たちを照らし、 我らの歩みを平和の道に導く。」 幼子は身も心も健やかに育ち、イスラエルの人々の前に現れるまで荒れ野にいた。
ルカによる福音書 1:36-80 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)
あなたの親族エリサベツも老年ながら子を宿しています。不妊の女といわれていたのに、はや六か月になっています。 神には、なんでもできないことはありません」。 そこでマリヤが言った、「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」。そして御使は彼女から離れて行った。 そのころ、マリヤは立って、大急ぎで山里へむかいユダの町に行き、 ザカリヤの家にはいってエリサベツにあいさつした。 エリサベツがマリヤのあいさつを聞いたとき、その子が胎内でおどった。エリサベツは聖霊に満たされ、 声高く叫んで言った、「あなたは女の中で祝福されたかた、あなたの胎の実も祝福されています。 主の母上がわたしのところにきてくださるとは、なんという光栄でしょう。 ごらんなさい。あなたのあいさつの声がわたしの耳にはいったとき、子供が胎内で喜びおどりました。 主のお語りになったことが必ず成就すると信じた女は、なんとさいわいなことでしょう」。 するとマリヤは言った、 「わたしの魂は主をあがめ、 わたしの霊は救主なる神をたたえます。 この卑しい女をさえ、心にかけてくださいました。 今からのち代々の人々は、わたしをさいわいな女と 言うでしょう、 力あるかたが、わたしに大きな事を してくださったからです。 そのみ名はきよく、 そのあわれみは、代々限りなく 主をかしこみ恐れる者に及びます。 主はみ腕をもって力をふるい、 心の思いのおごり高ぶる者を追い散らし、 権力ある者を王座から引きおろし、 卑しい者を引き上げ、 飢えている者を良いもので飽かせ、 富んでいる者を空腹のまま帰らせなさいます。 主は、あわれみをお忘れにならず、 その僕イスラエルを助けてくださいました、 わたしたちの父祖アブラハムとその子孫とを とこしえにあわれむと約束なさったとおりに」。 マリヤは、エリサベツのところに三か月ほど滞在してから、家に帰った。 さてエリサベツは月が満ちて、男の子を産んだ。 近所の人々や親族は、主が大きなあわれみを彼女におかけになったことを聞いて、共どもに喜んだ。 八日目になったので、幼な子に割礼をするために人々がきて、父の名にちなんでザカリヤという名にしようとした。 ところが、母親は、「いいえ、ヨハネという名にしなくてはいけません」と言った。 人々は、「あなたの親族の中には、そういう名のついた者は、ひとりもいません」と彼女に言った。 そして父親に、どんな名にしたいのですかと、合図で尋ねた。 ザカリヤは書板を持ってこさせて、それに「その名はヨハネ」と書いたので、みんなの者は不思議に思った。 すると、立ちどころにザカリヤの口が開けて舌がゆるみ、語り出して神をほめたたえた。 近所の人々はみな恐れをいだき、またユダヤの山里の至るところに、これらの事がことごとく語り伝えられたので、 聞く者たちは皆それを心に留めて、「この子は、いったい、どんな者になるだろう」と語り合った。主のみ手が彼と共にあった。 父ザカリヤは聖霊に満たされ、預言して言った、 「主なるイスラエルの神は、ほむべきかな。 神はその民を顧みてこれをあがない、 わたしたちのために救の角を 僕ダビデの家にお立てになった。 古くから、聖なる預言者たちの口によって お語りになったように、 わたしたちを敵から、またすべてわたしたちを 憎む者の手から、救い出すためである。 こうして、神はわたしたちの父祖たちに あわれみをかけ、その聖なる契約、 すなわち、父祖アブラハムにお立てになった 誓いをおぼえて、 わたしたちを敵の手から救い出し、 生きている限り、きよく正しく、 みまえに恐れなく仕えさせてくださるのである。 幼な子よ、あなたは、いと高き者の預言者と 呼ばれるであろう。 主のみまえに先立って行き、その道を備え、 罪のゆるしによる救を その民に知らせるのであるから。 これはわたしたちの神のあわれみ深い みこころによる。 また、そのあわれみによって、日の光が上から わたしたちに臨み、 暗黒と死の陰とに住む者を照し、 わたしたちの足を平和の道へ導くであろう」。 幼な子は成長し、その霊も強くなり、そしてイスラエルに現れる日まで、荒野にいた。