雅歌 6:1-12

雅歌 6:1-12 JCB

だれよりも美しい人よ。 あなたの愛する人はどこへ行ったのですか。 その方を捜してあげましょう。」 「 あの方は、ご自分の庭園、香料の花壇へ行きました。 羊の群れを飼い、ゆりの花を集めるためです。 私は愛する方のもの、愛する方は私のもの。 あの方は、ゆりの花の間で羊の群れを飼っています。」 「 愛する人よ。 あなたは眺めのよいティルツァ(サマリヤの東にある町)のように美しく、 エルサレムのように愛らしい。 あなたは私をとりこにした。 そんなに見つめないでくれ。 あなたの目に、吸い込まれてしまいそうだ。 あなたの顔にゆれる髪は、 ギルアデの山腹を跳びはねて降りて来る やぎの群れのようだ。 歯は、体を洗い流したばかりの雌羊のように、 真っ白で、きれいな歯ならびだ。 髪の毛のかかる頬はなんともかわいらしい。 私には、王妃が六十人、そばめは八十人、 おとめたちは数知れずいる。 だが、あなたのような完全な女性は、 ただの一人もいない。 エルサレムの女たちは、あなたを見て歓声を上げた。 王妃やそばめたちでさえ、あなたをほめそやした。 『夜明けのように上ってきて、 月のようにおしとやかな、太陽のように明るい、 私たちを魅了してしまうこの方は、 いったいだれですか』と。」 「 私はくるみ林と谷へ行ってみました。 春の訪れを知りたかったからです。 ぶどうの木が芽を吹いたか、 もう、ざくろの花が咲いたかを見に。 でも、いつしか生まれ故郷がたまらなく恋しくなり、 帰りたくなりました。」