彼らは、最も身分の低い者から最も高い者まで、 詐欺師で大うそつきだ。預言者や祭司も同様だ。 傷などないと言ったとしても、 それで傷が治るわけではない。 祭司と預言者は、戦争が起きているのに、 平和だと言いはっている。 わたしの民は、偶像を拝んで、 恥ずかしいと思ったことがあるだろうか。 いや、顔を赤らめさえしなかった。 それで、彼らは死人の間に転がり、 わたしの憤りによって死ぬ。」 ところが、それでもなお主はあなたがたに訴えます。 「ずっと昔おまえたちが歩いていた、 神を恐れる幸いな道を探し出し、その道を歩きなさい。 そうすれば、たましいに安らぎがくる。 だがおまえたちは、 『いや、その道は通りたくない』と答える。 わたしは見張りを立て、『ラッパの音に注意しなさい。 危険が近づいた合図だ』と警告した。 だがおまえたちは、 『そんなものに注意する必要などない』と言い返した。 だから、今こそ宣言する。 全地よ聞け、 遠い国々もエルサレムのわたしの民も聞け。 わたしはこの民に災いをもたらす。 というより彼ら自身が災いを招いたのだ。 わたしの言うことを聞こうとしなかった罰だ。 彼らはわたしの戒めをはねつけた。 今になって、シェバの香り高い香を わたしの前でたいても、何の役にも立たない。 高価な香はしまっておきなさい。 おまえたちの供え物を受け入れるわけにはいかない。 それらのものは、 もはやわたしにとって良い香りとはならない。 わたしは彼らの道につまずきの石を置く。 父や子はつまずき、隣人や友人も共に倒れる。 北から攻めて来る軍隊を見なさい。 それは、おまえたちに襲いかかる強国だ。 彼らは血も涙もない残忍な民で、 完全武装し、馬にまたがっている。 この軍隊のざわめきは、海のとどろきに似ている。」 私たちはこの軍隊のうわさを聞いて、 恐怖に取りつかれ、意気消沈しました。 産みの苦しみをする女のような恐怖と苦痛が、 私たちを捕らえました。 畑に出てはいけません。道を歩いてもいけません。 どこもかしこも敵だらけで、 人を見たら殺そうと待ちかまえているからです。 私たちは、曲がり角に来るたびに、びくびくします。 ユダの誇りであるエルサレムよ。 喪服を身にまとい、灰の中に座り、 ひとり子を亡くしたときのように激しく泣きなさい。 何もかも滅ぼす軍隊が、 あっという間に攻めかかるからです。 「エレミヤよ。 わたしはおまえを金属を試す器具にした。 おまえがわたしの民を試して、 彼らの価値を調べるためだ。 彼らの言うことに耳を傾け、 彼らがすることに目を留めよ。 彼らは最悪の反逆者で、 口から出るのは神に逆らうことばだけだ。 真鍮のようにあつかましく、鉄のように堅くて残忍だ。 ふいごで勢いよく吹き、火の温度を上げても、 彼らを精錬することはできない。 彼らの内にはもともと、純粋なものなど少しもない。 だから、どんなに時間をかけて精錬してもむだだ。 彼らには、かすしかない。 どんなに火を熱くしても、 彼らを悪の道から引き離すことはできない。 わたしは彼らに、『不純で使いものにならない銀』 というレッテルを張り、捨ててしまった。」
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