箴言 6

6
父の諭し (七)
1わが子よ、もし友人の保証人となって
他国の者に手を打って誓い
2あなたの口の言葉によって罠に陥り
あなたの口の言葉によって罠にかかったなら
3わが子よ、そのときにはこうして自分を救え。
命は友人の手中にあるのだから
行って足を踏みならし、友人を責め立てよ。
4あなたの目に眠りを与えず
まぶたにまどろむことを許すな。
5狩人の罠を逃れるかもしかのように
鳥のように、自分を救い出せ。
格言集 (一)
6怠け者よ、蟻のところに行って見よ。
その道を見て、知恵を得よ。
7蟻には首領もなく、指揮官も支配者もないが
8夏の間にパンを備え、刈り入れ時に食糧を集める。
9怠け者よ、いつまで横になっているのか。
いつ、眠りから起き上がるのか。
10しばらく眠り、しばらくまどろみ
しばらく手をこまぬいて、また横になる。
11貧乏は盗賊のように
欠乏は盾を持つ者のように襲う。
12ならず者、悪を行う者、曲がったことを言い歩く者
13目くばせし、足で合図し、指さす者
14心に暴言を隠し、悪を耕し
絶えずいさかいを起こさせる者
15このような者には、突然、災いが襲いかかり
たちまち痛手を負うが、彼を癒す者はない。
16主の憎まれるものが六つある。
心からいとわれるものが七つある。
17驕り高ぶる目、うそをつく舌
罪もない人の血を流す手
18悪だくみを耕す心、悪事へと急いで走る足
19欺いて発言する者、うそをつく証人
兄弟の間にいさかいを起こさせる者。
父の諭し (八)
20わが子よ、父の戒めを守れ。
母の教えをおろそかにするな。
21それをいつもあなたの心に結びつけ
首に巻きつけよ。
22それはあなたの歩みを導き
あなたが横たわるとき見守り
目覚めればあなたに話しかける。
23戒めは灯、教えは光。
懲らしめや諭しは命の道。
24それはあなたを悪い女から
異邦の女の滑らかな舌から守ってくれる。
25彼女の美しさを心に慕うな。
そのまなざしのとりこになるな。
26遊女への支払いは一塊のパン程度だが
人妻は貴い命を要求する。
27火をふところにかきこんで
衣を焼かれない者があろうか。
28炭火の上を歩いて
足にやけどをしない者があろうか。
29友人の妻と通じる者も同様。
彼女に触れれば、罰せられずには済まない。
30飢えを満たそうとして盗みを働いた者を
だれも侮りはすまいが
31それでもつかまれば、七倍の償いをし
家財の一切をそれにあてなければならない。
32人妻と密通する者は意志力のない男。
身の破滅を求める者。
33疫病と軽蔑に遭い、恥は決してそそがれない。
34夫は嫉妬と怒りにかられ
ある日、彼に報復して容赦せず
35どのような償いをも受け入れず
どれほど贈り物を積んでも受け取りはすまい。

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