ルカによる福音書 23:2-24

ルカによる福音書 23:2-24 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)

そして訴え出て言った、「わたしたちは、この人が国民を惑わし、貢をカイザルに納めることを禁じ、また自分こそ王なるキリストだと、となえているところを目撃しました」。 ピラトはイエスに尋ねた、「あなたがユダヤ人の王であるか」。イエスは「そのとおりである」とお答えになった。 そこでピラトは祭司長たちと群衆とにむかって言った、「わたしはこの人になんの罪もみとめない」。 ところが彼らは、ますます言いつのってやまなかった、「彼は、ガリラヤからはじめてこの所まで、ユダヤ全国にわたって教え、民衆を煽動しているのです」。 ピラトはこれを聞いて、この人はガリラヤ人かと尋ね、 そしてヘロデの支配下のものであることを確かめたので、ちょうどこのころ、ヘロデがエルサレムにいたのをさいわい、そちらへイエスを送りとどけた。 ヘロデはイエスを見て非常に喜んだ。それは、かねてイエスのことを聞いていたので、会って見たいと長いあいだ思っていたし、またイエスが何か奇跡を行うのを見たいと望んでいたからである。 それで、いろいろと質問を試みたが、イエスは何もお答えにならなかった。 祭司長たちと律法学者たちとは立って、激しい語調でイエスを訴えた。 またヘロデはその兵卒どもと一緒になって、イエスを侮辱したり嘲弄したりしたあげく、はなやかな着物を着せてピラトへ送りかえした。 ヘロデとピラトとは以前は互に敵視していたが、この日に親しい仲になった。 ピラトは、祭司長たちと役人たちと民衆とを、呼び集めて言った、 「おまえたちは、この人を民衆を惑わすものとしてわたしのところに連れてきたので、おまえたちの面前でしらべたが、訴え出ているような罪は、この人に少しもみとめられなかった。 ヘロデもまたみとめなかった。現に彼はイエスをわれわれに送りかえしてきた。この人はなんら死に当るようなことはしていないのである。 だから、彼をむち打ってから、ゆるしてやることにしよう」。〔 祭ごとにピラトがひとりの囚人をゆるしてやることになっていた。〕 ところが、彼らはいっせいに叫んで言った、「その人を殺せ。バラバをゆるしてくれ」。 このバラバは、都で起った暴動と殺人とのかどで、獄に投ぜられていた者である。 ピラトはイエスをゆるしてやりたいと思って、もう一度かれらに呼びかけた。 しかし彼らは、わめきたてて「十字架につけよ、彼を十字架につけよ」と言いつづけた。 ピラトは三度目に彼らにむかって言った、「では、この人は、いったい、どんな悪事をしたのか。彼には死に当る罪は全くみとめられなかった。だから、むち打ってから彼をゆるしてやることにしよう」。 ところが、彼らは大声をあげて詰め寄り、イエスを十字架につけるように要求した。そして、その声が勝った。 ピラトはついに彼らの願いどおりにすることに決定した。

ルカによる福音書 23:2-24 リビングバイブル (JCB)

そして口々に訴えました。「この男は、ローマ政府に税金を納めるなとか、自分こそメシヤだの、王だのと言って、国民を惑わした不届き者です。」 ピラトはイエスに問いただしました。「ほんとうに、おまえはユダヤ人のメシヤで、王なのか。」「そのとおりです。」 ピラトは祭司長や群衆のほうを向き、「この男には何の罪もないではないか」と言いました。 これを聞いて人々は、必死になって叫びました。「この男はガリラヤからエルサレムまで、ユダヤ全国で民衆をたきつけ、暴動を起こそうとしたんですよ!」 そこでピラトは、「では、この男はガリラヤ人なのか」と尋ね、 人々がそうだと答えると、イエスをヘロデ王(ヘロデ・アンテパス)のもとへ連行するように命じました。ガリラヤはヘロデの支配下にあり、その時ヘロデは、ちょうどエルサレムに滞在中だったからです。 イエスに会えて、ヘロデは大喜びでした。前々からイエスのうわさを耳にし、一度、イエスが行う奇跡を見てみたいと思っていたのです。 ヘロデはイエスを前にして、次から次へと質問をあびせました。ところがイエスは口をつぐみ、何一つ答えません。 祭司長や他の宗教的指導者たちは、そばに立ち、激しい口調でイエスを訴えました。 ヘロデと部下の兵士たちは、さんざんイエスをばかにし、あざけったあげく、王が着るようなガウンを着せて、ピラトのもとに送り返しました。 それまで敵対していたヘロデとピラトがたいそう親しくなったのは、この日からです。 ピラトは、祭司長とユダヤ人の指導者たち、それに民衆もみないっしょに呼び出し、 判決を言い渡しました。「おまえたちは、この男を、ローマ政府への反乱を指導したかどで訴えた。それでくわしく調べてみたが、そのような容疑事実はない。この男は無罪だ。 ヘロデも同じ結論に達し、私のもとに送り返してきた。この男は死刑にあたるようなことは何もしていない。 だから、むちで打ってから釈放しようと思う。」 しかし、人々はいっせいに叫び立てました。「そいつを殺せ! バラバを釈放しろ!」 バラバとは、エルサレムで政府転覆を図った罪と殺人罪とで投獄されていた男でした。 ピラトは、なんとかしてイエスを釈放しようと、なおも群衆を説得しましたが、 彼らは聞き入れません。「十字架だ! 十字架につけろ!」と叫び続けるばかりです。 ピラトは、三度も念を押しました。「どうしてだ。この男がどんな悪事を働いたというのか。死刑を宣告する理由など見つからん。だから、むち打ってから釈放してやるつもりだ。」 それでも騒ぎはおさまりません。ますます大声で、イエスを十字架につけろと要求する群衆の声に、ついにピラトも負けてしまいました。 しかたなく彼らの要求どおりに、イエスに死刑を宣告し、

ルカによる福音書 23:2-24 Seisho Shinkyoudoyaku 聖書 新共同訳 (新共同訳)

そして、イエスをこう訴え始めた。「この男はわが民族を惑わし、皇帝に税を納めるのを禁じ、また、自分が王たるメシアだと言っていることが分かりました。」 そこで、ピラトがイエスに、「お前がユダヤ人の王なのか」と尋問すると、イエスは、「それは、あなたが言っていることです」とお答えになった。 ピラトは祭司長たちと群衆に、「わたしはこの男に何の罪も見いだせない」と言った。 しかし彼らは、「この男は、ガリラヤから始めてこの都に至るまで、ユダヤ全土で教えながら、民衆を扇動しているのです」と言い張った。 これを聞いたピラトは、この人はガリラヤ人かと尋ね、 ヘロデの支配下にあることを知ると、イエスをヘロデのもとに送った。ヘロデも当時、エルサレムに滞在していたのである。 彼はイエスを見ると、非常に喜んだ。というのは、イエスのうわさを聞いて、ずっと以前から会いたいと思っていたし、イエスが何かしるしを行うのを見たいと望んでいたからである。 それで、いろいろと尋問したが、イエスは何もお答えにならなかった。 祭司長たちと律法学者たちはそこにいて、イエスを激しく訴えた。 ヘロデも自分の兵士たちと一緒にイエスをあざけり、侮辱したあげく、派手な衣を着せてピラトに送り返した。 この日、ヘロデとピラトは仲がよくなった。それまでは互いに敵対していたのである。 ピラトは、祭司長たちと議員たちと民衆とを呼び集めて、 言った。「あなたたちは、この男を民衆を惑わす者としてわたしのところに連れて来た。わたしはあなたたちの前で取り調べたが、訴えているような犯罪はこの男には何も見つからなかった。 ヘロデとても同じであった。それで、我々のもとに送り返してきたのだが、この男は死刑に当たるようなことは何もしていない。 だから、鞭で懲らしめて釈放しよう。」 † しかし、人々は一斉に、「その男を殺せ。バラバを釈放しろ」と叫んだ。 このバラバは、都に起こった暴動と殺人のかどで投獄されていたのである。 ピラトはイエスを釈放しようと思って、改めて呼びかけた。 しかし人々は、「十字架につけろ、十字架につけろ」と叫び続けた。 ピラトは三度目に言った。「いったい、どんな悪事を働いたと言うのか。この男には死刑に当たる犯罪は何も見つからなかった。だから、鞭で懲らしめて釈放しよう。」 ところが人々は、イエスを十字架につけるようにあくまでも大声で要求し続けた。その声はますます強くなった。 そこで、ピラトは彼らの要求をいれる決定を下した。

ルカによる福音書 23:2-24 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)

そして訴え出て言った、「わたしたちは、この人が国民を惑わし、貢をカイザルに納めることを禁じ、また自分こそ王なるキリストだと、となえているところを目撃しました」。 ピラトはイエスに尋ねた、「あなたがユダヤ人の王であるか」。イエスは「そのとおりである」とお答えになった。 そこでピラトは祭司長たちと群衆とにむかって言った、「わたしはこの人になんの罪もみとめない」。 ところが彼らは、ますます言いつのってやまなかった、「彼は、ガリラヤからはじめてこの所まで、ユダヤ全国にわたって教え、民衆を煽動しているのです」。 ピラトはこれを聞いて、この人はガリラヤ人かと尋ね、 そしてヘロデの支配下のものであることを確かめたので、ちょうどこのころ、ヘロデがエルサレムにいたのをさいわい、そちらへイエスを送りとどけた。 ヘロデはイエスを見て非常に喜んだ。それは、かねてイエスのことを聞いていたので、会って見たいと長いあいだ思っていたし、またイエスが何か奇跡を行うのを見たいと望んでいたからである。 それで、いろいろと質問を試みたが、イエスは何もお答えにならなかった。 祭司長たちと律法学者たちとは立って、激しい語調でイエスを訴えた。 またヘロデはその兵卒どもと一緒になって、イエスを侮辱したり嘲弄したりしたあげく、はなやかな着物を着せてピラトへ送りかえした。 ヘロデとピラトとは以前は互に敵視していたが、この日に親しい仲になった。 ピラトは、祭司長たちと役人たちと民衆とを、呼び集めて言った、 「おまえたちは、この人を民衆を惑わすものとしてわたしのところに連れてきたので、おまえたちの面前でしらべたが、訴え出ているような罪は、この人に少しもみとめられなかった。 ヘロデもまたみとめなかった。現に彼はイエスをわれわれに送りかえしてきた。この人はなんら死に当るようなことはしていないのである。 だから、彼をむち打ってから、ゆるしてやることにしよう」。 〔祭ごとにピラトがひとりの囚人をゆるしてやることになっていた。〕 ところが、彼らはいっせいに叫んで言った、「その人を殺せ。バラバをゆるしてくれ」。 このバラバは、都で起った暴動と殺人とのかどで、獄に投ぜられていた者である。 ピラトはイエスをゆるしてやりたいと思って、もう一度かれらに呼びかけた。 しかし彼らは、わめきたてて「十字架につけよ、彼を十字架につけよ」と言いつづけた。 ピラトは三度目に彼らにむかって言った、「では、この人は、いったい、どんな悪事をしたのか。彼には死に当る罪は全くみとめられなかった。だから、むち打ってから彼をゆるしてやることにしよう」。 ところが、彼らは大声をあげて詰め寄り、イエスを十字架につけるように要求した。そして、その声が勝った。 ピラトはついに彼らの願いどおりにすることに決定した。