ルカによる福音書 21:1-38

ルカによる福音書 21:1-38 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)

イエスは目をあげて、金持たちがさいせん箱に献金を投げ入れるのを見られ、 また、ある貧しいやもめが、レプタ二つを入れるのを見て 言われた、「よく聞きなさい。あの貧しいやもめはだれよりもたくさん入れたのだ。 これらの人たちはみな、ありあまる中から献金を投げ入れたが、あの婦人は、その乏しい中から、持っている生活費全部を入れたからである」。 ある人々が、見事な石と奉納物とで宮が飾られていることを話していたので、イエスは言われた、 「あなたがたはこれらのものをながめているが、その石一つでもくずされずに、他の石の上に残ることもなくなる日が、来るであろう」。 そこで彼らはたずねた、「先生、では、いつそんなことが起るのでしょうか。またそんなことが起るような場合には、どんな前兆がありますか」。 イエスが言われた、「あなたがたは、惑わされないように気をつけなさい。多くの者がわたしの名を名のって現れ、自分がそれだとか、時が近づいたとか、言うであろう。彼らについて行くな。 戦争と騒乱とのうわさを聞くときにも、おじ恐れるな。こうしたことはまず起らねばならないが、終りはすぐにはこない」。 それから彼らに言われた、「民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。 また大地震があり、あちこちに疫病やききんが起り、いろいろ恐ろしいことや天からの物すごい前兆があるであろう。 しかし、これらのあらゆる出来事のある前に、人々はあなたがたに手をかけて迫害をし、会堂や獄に引き渡し、わたしの名のゆえに王や総督の前にひっぱって行くであろう。 それは、あなたがたがあかしをする機会となるであろう。 だから、どう答弁しようかと、前もって考えておかないことに心を決めなさい。 あなたの反対者のだれもが抗弁も否定もできないような言葉と知恵とを、わたしが授けるから。 しかし、あなたがたは両親、兄弟、親族、友人にさえ裏切られるであろう。また、あなたがたの中で殺されるものもあろう。 また、わたしの名のゆえにすべての人に憎まれるであろう。 しかし、あなたがたの髪の毛一すじでも失われることはない。 あなたがたは耐え忍ぶことによって、自分の魂をかち取るであろう。 エルサレムが軍隊に包囲されるのを見たならば、そのときは、その滅亡が近づいたとさとりなさい。 そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げよ。市中にいる者は、そこから出て行くがよい。また、いなかにいる者は市内にはいってはいけない。 それは、聖書にしるされたすべての事が実現する刑罰の日であるからだ。 その日には、身重の女と乳飲み子をもつ女とは、不幸である。地上には大きな苦難があり、この民にはみ怒りが臨み、 彼らはつるぎの刃に倒れ、また捕えられて諸国へ引きゆかれるであろう。そしてエルサレムは、異邦人の時期が満ちるまで、彼らに踏みにじられているであろう。 また日と月と星とに、しるしが現れるであろう。そして、地上では、諸国民が悩み、海と大波とのとどろきにおじ惑い、 人々は世界に起ろうとする事を思い、恐怖と不安で気絶するであろう。もろもろの天体が揺り動かされるからである。 そのとき、大いなる力と栄光とをもって、人の子が雲に乗って来るのを、人々は見るであろう。 これらの事が起りはじめたら、身を起し頭をもたげなさい。あなたがたの救が近づいているのだから」。 それから一つの譬を話された、「いちじくの木を、またすべての木を見なさい。 はや芽を出せば、あなたがたはそれを見て、夏がすでに近いと、自分で気づくのである。 このようにあなたがたも、これらの事が起るのを見たなら、神の国が近いのだとさとりなさい。 よく聞いておきなさい。これらの事が、ことごとく起るまでは、この時代は滅びることがない。 天地は滅びるであろう。しかしわたしの言葉は決して滅びることがない。 あなたがたが放縦や、泥酔や、世の煩いのために心が鈍っているうちに、思いがけないとき、その日がわなのようにあなたがたを捕えることがないように、よく注意していなさい。 その日は地の全面に住むすべての人に臨むのであるから。 これらの起ろうとしているすべての事からのがれて、人の子の前に立つことができるように、絶えず目をさまして祈っていなさい」。 イエスは昼のあいだは宮で教え、夜には出て行ってオリブという山で夜をすごしておられた。 民衆はみな、み教を聞こうとして、いつも朝早く宮に行き、イエスのもとに集まった。

ルカによる福音書 21:1-38 リビングバイブル (JCB)

さて、宮の中でのことです。イエスは、金持ちたちが次々と献金箱に献金を投げ込む様子を見ておられました。 そこへ貧しい身なりの末亡人がやって来て、レプタ銅貨(最小単位の銅貨)を二個そっと投げ入れました。 それを見たイエスは、「この女は、だれよりも多くささげたのです。 ほかの人たちはあり余る中からほんのわずかだけささげたのに、この女は、乏しい中から持っている全部をささげたからです」と言われました。 弟子たちの何人かが、宮のすばらしい石細工や壁の装飾に目を奪われ、感心していました。 するとイエスは、彼らに言われました。「今は賞賛の的になっているこれらのものが、一つも崩れずにほかの石の上に残らないほど完全に破壊され、瓦礫の山となる日がもうすぐ来ます。」 驚いた弟子たちが質問しました。「いつのことですか! その前に、何か前兆があるのでしょうか。」 イエスはお答えになりました。「だれにもだまされないようにしなさい。『私がキリストだ。今こそ時が来た』と言う者が大ぜい現れるからです。そういう人々を信じてはいけません。 また、戦争や暴動が始まったということを聞いても、あわてふためかないようにしなさい。戦争は必ず起こりますが、すぐに終わりが来るわけではありません。 民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、 すさまじい地震が起こり、多くの国がききんに見舞われ、伝染病が流行し、恐ろしい異変が天に現れます。 しかし、これらのことが起こる前に、まず大きな迫害の時代が来ます。あなたがたは、わたしを信じているばかりに、会堂や牢獄、王や総督の前に引き立てて行かれます。 その結果、かえってメシヤ(救い主)のことが広く知られ、あがめられるようになるのです。 だから、人々の訴えにどう釈明しようかと心配してはいけません。 答えることは、わたしが教えてあげます。どんな反対者も反論できないことばと知恵です。 最も身近な両親、兄弟、親類、友人までもがあなたがたを裏切るようになるでしょう。中には殺される者もあります。 わたしの弟子だというので、みながあなたがたを憎むようになるでしょう。 しかし、あなたがたの髪の毛一本さえ失われることはありません。 忍耐して忍び通せば、いのちを得るのです。 しかし、エルサレムが軍隊に包囲されるのを見たら、滅びの時が来たと思いなさい。 ユダヤにいる人たちは山へ逃げなさい。エルサレムにいる人たちは市外へ逃げなさい。地方の人たちは都に逃げ込んではいけません。 神のさばきの日だからです。預言者が書いた聖書のことばどおりのことが起こるのです。 その日、妊娠している女と乳飲み子をかかえた母親はかわいそうです。この国に大きな苦難がふりかかり、神の怒りが下るからです。 人々は敵の手にかかって、むごい殺され方をするでしょう。また、捕虜となって多くの国々に連れ去られたり、追放されたりする人もいます。エルサレムは占領され、神の恵みの時が来て、外国人の勝利の期間が終わるまで、彼らに踏みにじられるのです。 それから、天に不思議な現象が起こります。太陽と月と星には不吉な前兆が現れ、地上では荒れ狂う海と高潮のために、諸国民はおじ惑います。 人々は、何かとてつもなく恐ろしいことが起こるのではないかという不安にかられ、意気阻喪します。不動と信じられていた天が揺れ動くのですから、むりもありません。 その時、地上にいる人々は、メシヤのわたしが雲に乗り、力と輝かしい栄光を帯びてやって来るのを見るでしょう。 いま言ったようなことが起こり始めたら、しっかりと立ち、天を見上げなさい。救いの時が近づいているのです。」 このあとイエスは、人々にたとえで話されました。 「いちじくの木やほかの木を注意して見ていなさい。 葉が出てくれば、ああ、もうすぐ夏だなと思うでしょう。 同じように、こうした現象が起こるのを見たら、神の国はもうそこまで来ていると考えなさい。 はっきり言いましょう。これらのことが全部起こってから、世の終わりが来るのです。 天と地とは消えてなくなります。けれどもわたしのことばは、永遠に真実なものとして残るのです。 気をつけなさい。わたしは不意に来ます。その時になって、あわてふためかないようにしなさい。遊び騒いだり、酒におぼれたり、この世の心配事のために駆けずり回ったりしている姿を見られないようにしなさい。 少しも油断してはいけません。こんな恐ろしい目に会わずにわたしの前に出られるように、熱心に祈っていなさい。」 イエスは毎日、宮で教えておられました。人々は朝早くから、話を聞こうと集まって来ました。そして夜になると、イエスはオリーブ山に戻って行かれました。

ルカによる福音書 21:1-38 Seisho Shinkyoudoyaku 聖書 新共同訳 (新共同訳)

イエスは目を上げて、金持ちたちが賽銭箱に献金を入れるのを見ておられた。 そして、ある貧しいやもめがレプトン銅貨二枚を入れるのを見て、 言われた。「確かに言っておくが、この貧しいやもめは、だれよりもたくさん入れた。 あの金持ちたちは皆、有り余る中から献金したが、この人は、乏しい中から持っている生活費を全部入れたからである。」 ある人たちが、神殿が見事な石と奉納物で飾られていることを話していると、イエスは言われた。 「あなたがたはこれらの物に見とれているが、一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない日が来る。」 そこで、彼らはイエスに尋ねた。「先生、では、そのことはいつ起こるのですか。また、そのことが起こるときには、どんな徴があるのですか。」 イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがそれだ』とか、『時が近づいた』とか言うが、ついて行ってはならない。 戦争とか暴動のことを聞いても、おびえてはならない。こういうことがまず起こるに決まっているが、世の終わりはすぐには来ないからである。」 そして更に、言われた。「民は民に、国は国に敵対して立ち上がる。 そして、大きな地震があり、方々に飢饉や疫病が起こり、恐ろしい現象や著しい徴が天に現れる。 しかし、これらのことがすべて起こる前に、人々はあなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張って行く。 それはあなたがたにとって証しをする機会となる。 だから、前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。 どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである。 あなたがたは親、兄弟、親族、友人にまで裏切られる。中には殺される者もいる。 また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。 しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。 忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」 「エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。 そのとき、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。都の中にいる人々は、そこから立ち退きなさい。田舎にいる人々は都に入ってはならない。 書かれていることがことごとく実現する報復の日だからである。 それらの日には、身重の女と乳飲み子を持つ女は不幸だ。この地には大きな苦しみがあり、この民には神の怒りが下るからである。 人々は剣の刃に倒れ、捕虜となってあらゆる国に連れて行かれる。異邦人の時代が完了するまで、エルサレムは異邦人に踏み荒らされる。」 「それから、太陽と月と星に徴が現れる。地上では海がどよめき荒れ狂うので、諸国の民は、なすすべを知らず、不安に陥る。 人々は、この世界に何が起こるのかとおびえ、恐ろしさのあまり気を失うだろう。天体が揺り動かされるからである。 そのとき、人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを、人々は見る。 このようなことが起こり始めたら、身を起こして頭を上げなさい。あなたがたの解放の時が近いからだ。」 それから、イエスはたとえを話された。「いちじくの木や、ほかのすべての木を見なさい。 葉が出始めると、それを見て、既に夏の近づいたことがおのずと分かる。 それと同じように、あなたがたは、これらのことが起こるのを見たら、神の国が近づいていると悟りなさい。 はっきり言っておく。すべてのことが起こるまでは、この時代は決して滅びない。 天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」 「放縦や深酒や生活の煩いで、心が鈍くならないように注意しなさい。さもないと、その日が不意に罠のようにあなたがたを襲うことになる。 その日は、地の表のあらゆる所に住む人々すべてに襲いかかるからである。 しかし、あなたがたは、起ころうとしているこれらすべてのことから逃れて、人の子の前に立つことができるように、いつも目を覚まして祈りなさい。」 それからイエスは、日中は神殿の境内で教え、夜は出て行って「オリーブ畑」と呼ばれる山で過ごされた。 民衆は皆、話を聞こうとして、神殿の境内にいるイエスのもとに朝早くから集まって来た。

ルカによる福音書 21:1-38 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)

イエスは目をあげて、金持たちがさいせん箱に献金を投げ入れるのを見られ、 また、ある貧しいやもめが、レプタ二つを入れるのを見て 言われた、「よく聞きなさい。あの貧しいやもめはだれよりもたくさん入れたのだ。 これらの人たちはみな、ありあまる中から献金を投げ入れたが、あの婦人は、その乏しい中から、持っている生活費全部を入れたからである」。 ある人々が、見事な石と奉納物とで宮が飾られていることを話していたので、イエスは言われた、 「あなたがたはこれらのものをながめているが、その石一つでもくずされずに、他の石の上に残ることもなくなる日が、来るであろう」。 そこで彼らはたずねた、「先生、では、いつそんなことが起るのでしょうか。またそんなことが起るような場合には、どんな前兆がありますか」。 イエスが言われた、「あなたがたは、惑わされないように気をつけなさい。多くの者がわたし名を名のって現れ、自分がそれだとか、時が近づいたとか、言うであろう。彼らについて行くな。 戦争と騒乱とのうわさを聞くときにも、おじ恐れるな。こうしたことはまず起らねばならないが、終りはすぐにはこない」。 それから彼らに言われた、「民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。 また大地震があり、あちこちに疫病やききんが起り、いろいろ恐ろしいことや天からの物すごい前兆があるであろう。 しかし、これらのあらゆる出来事のある前に、人々はあなたがたに手をかけて迫害をし、会堂や獄に引き渡し、わたしの名のゆえに王や総督の前にひっぱって行くであろう。 それは、あなたがたがあかしをする機会となるであろう。 だから、どう答弁しようかと、前もって考えておかないことに心を決めなさい。 あなたの反対者のだれもが抗弁も否定もできないような言葉と知恵とを、わたしが授けるから。 しかし、あなたがたは両親、兄弟、親族、友人にさえ裏切られるであろう。また、あなたがたの中で殺されるものもあろう。 また、わたしの名のゆえにすべての人に憎まれるであろう。 しかし、あなたがたの髪の毛一すじでも失われることはない。 あなたがたは耐え忍ぶことによって、自分の魂をかち取るであろう。 エルサレムが軍隊に包囲されるのを見たならば、そのときは、その滅亡が近づいたとさとりなさい。 そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げよ。市中にいる者は、そこから出て行くがよい。また、いなかにいる者は市内にはいってはいけない。 それは、聖書にしるされたすべての事が実現する刑罰の日であるからだ その日には、身重の女と乳飲み子をもつ女とは、不幸である。地上には大きな苦難があり、この民にはみ怒りが臨み、 彼らはつるぎの刃に倒れ、また捕えられて諸国へ引きゆかれるであろう。そしてエルサレムは、異邦人の時期が満ちるまで、彼らに踏みにじられているであろう。 また日と月と星とに、しるしが現れるであろう。そして、地上では、諸国民が悩み、海と大波とのとどろきにおじ惑い、 人々は世界に起ろうとする事を思い、恐怖と不安で気絶するであろう。もろもろの天体が揺り動かされるからである。 そのとき、大いなる力と栄光とをもって、人の子が雲に乗って来るのを、人々は見るであろう。 これらの事が起りはじめたら、身を起し頭をもたげなさい。あなたがたの救が近づいているのだから」。 それから一つの譬を話された、「いちじくの木を、またすべての木を見なさい。 はや芽を出せば、あなたがたはそれを見て、夏がすでに近いと、自分で気づくのである。 このようにあなたがたも、これらの事が起るのを見たなら、神の国が近いのだとさとりなさい。 よく聞いておきなさい。これらの事が、ことごとく起るまでは、この時代は滅びることがない。 天地は滅びるであろう。しかしわたしの言葉は決して滅びることがない。 あなたがたが放縦や、泥酔や、世の煩いのために心が鈍っているうちに、思いがけないとき、その日がわなのようにあなたがたを捕えることがないように、よく注意していなさい。 その日は地の全面に住むすべての人に臨むのであるから。 これらの起ろうとしているすべての事からのがれて、人の子の前に立つことができるように、絶えず目をさまして祈っていなさい」。 イエスは昼のあいだは宮で教え、夜には出て行ってオリブという山で夜をすごしておられた。 民衆はみな、み教えを聞こうとして、いつも朝早く宮に行き、イエスのもとに集まった。