哀歌 1:1-18
哀歌 1:1-18 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)
ああ、むかしは、民の満ちみちていたこの都、国々の民のうちで大いなる者であったこの町、今は寂しいさまで座し、やもめのようになった。もろもろの町のうちで女王であった者、今は奴隷となった。 これは夜もすがらいたく泣き悲しみ、そのほおには涙が流れている。そのすべての愛する者のうちには、これを慰める者はひとりもなく、そのすべての友はこれにそむいて、その敵となった。 ユダは悩みのゆえに、また激しい苦役のゆえに、のがれて行って、もろもろの国民のうちに住んでいるが、安息を得ず、これを追う者がみな追いついてみると、悩みのうちにあった。 シオンの道は祭に上ってくる者のないために悲しみ、その門はことごとく荒れ、その祭司たちは嘆き、そのおとめたちは引かれて行き、シオンはみずからいたく苦しむ。 そのあだはかしらとなり、その敵は栄えている。そのとがが多いので、主がこれを悩まされたからである。その幼な子たちは捕われて、あだの前に行った。 シオンの娘の栄華はことごとく彼女を離れ去り、その君たちは牧草を得ない、しかのようになり、自分を追う者の前に力なく逃げ去った。 エルサレムはその悩みと苦しみの日に、昔から持っていたもろもろの宝を思い出す。その民があだの手に陥り、だれもこれを助ける者のない時、あだはこれを見て、その滅びをあざ笑った。 エルサレムは、はなはだしく罪を犯したので、汚れたものとなった。これを尊んだ者も皆その裸を見たので、これを卑しめる。これもまたみずから嘆き、顔をそむける。 その汚れはその衣のすそにあり、これはその終りを思わなかった。それゆえ、これは驚くばかりに落ちぶれ、これを慰める者はひとりもない。「主よ、わが悩みを顧みてください、敵は勝ち誇っていますから」。 敵は手を伸べて、その財宝をことごとく奪った。あなたがさきに異邦人らはあなたの公会に、はいってはならないと命じられたのに、彼らがその聖所にはいるのをシオンは見た。 その民はみな嘆いて食物を求め、その命をささえるために、財宝を食物にかえた。「主よ、みそなわして、わたしの卑しめられるのを顧みてください」。 「すべて道行く人よ、あなたがたはなんとも思わないのか。主がその激しい怒りの日にわたしを悩まして、わたしにくだされた苦しみのような苦しみが、また世にあるだろうか、尋ねて見よ。 主は上から火を送り、それをわが骨にくだし、網を張ってわが足を捕え、わたしを引き返させ、ひねもす心わびしく、かつ病み衰えさせられた。 わたしのとがは、つかねられて、一つのくびきとせられ、主のみ手により固く締められて、わたしの首におかれ、わたしの力を衰えさせられた。主はわたしを、立ちむかい得ざる者の手に渡された。 主はわたしのうちにあるすべての勇士を無視し、聖会を召集して、わたしを攻め、わが若き人々を打ち滅ぼされた。主は酒ぶねを踏むように、ユダの娘なるおとめを踏みつけられた。 このために、わたしは泣き悲しみ、わたしの目は涙であふれる。わたしを慰める者、わたしを勇気づける者がわたしから遠く離れたからである。わが子らは敵が勝ったために、わびしい者となった」。 シオンは手を伸ばしても、これを慰める者はひとりもない。ヤコブについては、主は命じて、その周囲の者を、これがあだとせられた。エルサレムは彼らの中にあって、汚れた物のようになった。 「主は正しい、わたしは、み言葉にそむいた。すべての民よ、聞け、わが苦しみを顧みよ。わがおとめらも、わが若人らも捕われて行った。
哀歌 1:1-18 リビングバイブル (JCB)
かつて人々でにぎわっていたエルサレムの通りが、 今はひっそり静まり返っています。 諸国の女王だった町は今では奴隷のようで、 悲しみに沈む未亡人のように座り込んで嘆いています。 夜通し泣いて、涙が彼女の頬を伝います。 恋人たち(エジプトや他の同盟国)は、 誰ひとり声をかけてもくれません。 今ではみな、敵となっているからです。 ユダは労役で苦しんだ果てに、 捕囚となって遠い国へ引いて行かれたのです。 今は征服者の手に落ち、 外国で不安な毎日を過ごしています。 シオン(エルサレム)への道は、 神殿で例祭を祝うにぎやかな参拝客の列も途絶え、 すっかりさびれて、憂いに沈んでいます。 都の城門はさびつき、祭司たちはうめき、 おとめたちは悲しみに打ちひしがれています。 シオンは泣き伏しています。 敵がわがもの顔に振る舞っています。 エルサレムの多くの罪のために、 主が罰を加えたからです。 幼い子どもたちは捕らえられ、 奴隷として遠くへ連れ去られました。 シオンの美しさも威厳も、すっかりなくなりました。 指導者たちは、 あてもなく牧草地をさまよう飢えた鹿のようで、 敵に出会っても逃げる力さえありません。 エルサレムは悲しみのどん底で、 過ぎ去った楽しい日々を思い浮かべます。 今はもう、 援助の手を伸ばしてくれる者もなく、 屈した敵の前で、あざけりの的となっています。 エルサレムは罪に罪を重ねたので、 汚いぼろきれのように捨てられました。 丸裸にされ、人前にさらされ、 かつては尊敬の眼で見た人たちも、 今では軽蔑のまなざしを向けるだけです。 彼女はあまりの恥ずかしさにうめき、顔を隠します。 この都は不品行の罪にうつつを抜かし、 確実に罰が下るという事実に 顔を背けていました。 落ちぶれてしまった今、 だれも助けてくれないので、彼女は叫びます。 「ああ主よ、私の不幸に目を留めてください。 敵はあんなに勝ち誇っています。」 敵は貴重品をすべて取り上げ、 彼女を無一物にしました。 そればかりか、神聖な神殿を荒らし回りました。 そこに入ることさえ神が禁じた外国人によって。 民はうめき、必死にパンを探し求めます。 持ち物を全部売り払い、少しでも体力を回復しようと、 食べ物をあさります。 「主よ、ごらんください。 私がどんなにさげすまれているかを 知ってください」とエルサレムは祈ります。 道行く人よ、何とも思わないのですか。 主が燃える怒りの日に、 こんなにも私を悩ませたのです。 これ以上の悲しみを見たことがあるでしょうか。 主が天から送った火は、 私の骨の中で燃え続けています。 主は行く道に落とし穴を置き、私を追い返しました。 私を病気にしたまま置き去りにし、 つらい思いをさせました。 主は私の罪を編んで綱とし、 それで私を引いて、奴隷のくびきに結びつけました。 私を骨抜きにして、敵の手に渡しました。 私は敵のなすがままになっています。 主は味方の勇士をみな踏みつけました。 主の命令によって強力な軍隊が押し寄せて来て、 すぐれた若者たちを倒しました。 主は愛する都を、 酒ぶねのぶどうのように踏みつぶしました。 このことで、私は泣いています。 私を助けられるのは主だけだというのに、 主は私を慰めもせず、遠く離れて立っています。 子どもたちに未来はありません。 私たちは征服された民です。 エルサレムは助けを求めて哀願しますが、 だれも慰めてくれません。 主がこう語ったからです。 「隣人が敵となれ。 この都は悪臭を放つぼろきれのように、 投げ捨てられてしまうがいい。」 主がこう言うのも、もっともなことです。 私たちは神に反逆したからです。 しかし、すべての国々の民よ、 私の苦悩と絶望に目を留めてください。 息子も、娘も、 奴隷として遠い国へ引いて行かれました。
哀歌 1:1-18 Seisho Shinkyoudoyaku 聖書 新共同訳 (新共同訳)
なにゆえ、独りで座っているのか 人に溢れていたこの都が。 やもめとなってしまったのか 多くの民の女王であったこの都が。 奴隷となってしまったのか 国々の姫君であったこの都が。 夜もすがら泣き、頬に涙が流れる。 彼女を愛した人のだれも、今は慰めを与えない。 友は皆、彼女を欺き、ことごとく敵となった。 貧苦と重い苦役の末にユダは捕囚となって行き 異国の民の中に座り、憩いは得られず 苦難のはざまに追い詰められてしまった。 シオンに上る道は嘆く 祭りに集う人がもはやいないのを。 シオンの城門はすべて荒廃し、祭司らは呻く。 シオンの苦しみを、おとめらは悲しむ。 シオンの背きは甚だしかった。 主は懲らしめようと、敵がはびこることを許し 苦しめる者らを頭とされた。 彼女の子らはとりことなり 苦しめる者らの前を、引かれて行った。 栄光はことごとくおとめシオンを去り その君侯らは野の鹿となった。 青草を求めたが得られず 疲れ果ててなお、追い立てられてゆく。 エルサレムは心に留める 貧しく放浪の旅に出た日を いにしえから彼女のものであった 宝物のすべてを。 苦しめる者らの手に落ちた彼女の民を 助ける者はない。 絶えゆくさまを見て、彼らは笑っている。 エルサレムは罪に罪を重ね 笑いものになった。 恥があばかれたので 重んじてくれた者にも軽んじられる。 彼女は呻きつつ身を引く。 衣の裾には汚れが付いている。 彼女は行く末を心に留めなかったのだ。 落ちぶれたさまは驚くばかり。 慰める者はない。 「御覧ください、主よ わたしの惨めさを、敵の驕りを。」 宝物のすべてに敵は手を伸ばした。 彼女は見た、異国の民が聖所を侵すのを。 聖なる集会に連なることを 主に禁じられた者らが。 彼女の民は皆、パンを求めて呻く。 宝物を食べ物に換えて命をつなごうとする。 「御覧ください、主よ わたしのむさぼるさまを見てください。」 道行く人よ、心して 目を留めよ、よく見よ。 これほどの痛みがあったろうか。 わたしを責めるこの痛み 主がついに怒ってわたしを懲らす この痛みほどの。 主は高い天から火を送り わたしの骨に火を下し 足もとに網を投げてわたしを引き倒し 荒廃にまかせ、ひねもす病み衰えさせる。 背いたわたしの罪は御手に束ねられ 軛とされ、わたしを圧する。 主の軛を首に負わされ 力尽きてわたしは倒れ 刃向かうこともできない敵の手に 引き渡されてしまった。 わたしのもとにいる力ある者を 主はすべて退けられた。 わたしに対して時を定め 若者らを砕かれた。 主は、酒ぶねを踏むかのように 娘ユダのおとめらを踏みにじられた。 それゆえわたしは泣く。 わたしの目よ、わたしの目よ 涙を流すがよい。 慰め励ましてくれる者は、遠く去った。 敵は勢いを増し わたしの子らは荒廃に落ちてゆく。 シオンは手を差し出すが、慰める者はない。 主は敵に命じてヤコブを包囲させられた。 エルサレムは敵の中で、笑いものになっている。 主は正しい。 わたしが主の口に背いたのだ。 聞け、諸国の民よ 見よ、わたしの痛みを。 わたしのおとめらも若者らも 捕えられ、引かれて行った。
哀歌 1:1-18 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)
ああ、むかしは、 民の満ちみちていたこの都、 国々の民のうちで大いなる者であったこの町、 今は寂しいさまで座し、やもめのようになった。 もろもろの町のうちで女王であった者、 今は奴隷となった。 これは夜もすがらいたく泣き悲しみ、 そのほおには涙が流れている。 そのすべての愛する者のうちには、 これを慰める者はひとりもなく、 そのすべての友はこれにそむいて、その敵となった。 ユダは悩みのゆえに、 また激しい苦役のゆえに、のがれて行って、 もろもろの国民のうちに住んでいるが、安息を得ず、 これを追う者がみな追いついてみると、 悩みのうちにあった。 シオンの道は祭に上ってくる者のないために悲しみ、 その門はことごとく荒れ、 その祭司たちは嘆き、 そのおとめたちは引かれて行き、 シオンはみずからいたく苦しむ。 そのあだはかしらとなり、その敵は栄えている。 そのとがが多いので、 主がこれを悩まされたからである。 その幼な子たちは捕われて、あだの前に行った。 シオンの娘の栄華はことごとく彼女を離れ去り、 その君たちは牧草を得ない、しかのようになり、 自分を追う者の前に力なく逃げ去った。 エルサレムはその悩みと苦しみの日に、 昔から持っていたもろもろの宝を思い出す。 その民があだの手に陥り、 だれもこれを助ける者のない時、 あだはこれを見て、その滅びをあざ笑った。 エルサレムは、はなはだしく罪を犯したので、 汚れたものとなった。 これを尊んだ者も皆その裸を見たので、 これを卑しめる。 これもまたみずから嘆き、顔をそむける。 その汚れはその衣のすそにあり、 これはその終りを思わなかった。 それゆえ、これは驚くばかりに落ちぶれ、 これを慰める者はひとりもない。 「主よ、わが悩みを顧みてください、 敵は勝ち誇っていますから」。 敵は手を伸べて、その財宝をことごとく奪った。 あなたがさきに異邦人らはあなたの公会に、 はいってはならないと命じられたのに、 彼らがその聖所にはいるのをシオンは見た。 その民はみな嘆いて食物を求め、 その命をささえるために、財宝を食物にかえた。 「主よ、みそなわして、 わたしの卑しめられるのを顧みてください」。 「すべて道行く人よ、 あなたがたはなんとも思わないのか。 主がその激しい怒りの日にわたしを悩まして、 わたしにくだされた苦しみのような苦しみが、 また世にあるだろうか、尋ねて見よ。 主は上から火を送り、 それをわが骨にくだし、 網を張ってわが足を捕え、 わたしを引き返させ、 ひねもす心わびしく、かつ病み衰えさせられた。 わたしのとがは、つかねられて、 一つのくびきとせられ、 主のみ手により固く締められて、 わたしの首におかれ、 わたしの力を衰えさせられた。 主はわたしを、立ちむかい得ざる者の手に渡された。 主はわたしのうちにあるすべての勇士を無視し、 聖会を召集して、わたしを攻め、 わが若き人々を打ち滅ぼされた。 主は酒ぶねを踏むように、 ユダの娘なるおとめを踏みつけられた。 このために、わたしは泣き悲しみ、 わたしの目は涙であふれる。 わたしを慰める者、わたしを勇気づける者が わたしから遠く離れたからである。 わが子らは敵が勝ったために、 わびしい者となった」。 シオンは手を伸ばしても、 これを慰める者はひとりもない。 ヤコブについては、主は命じて、 その周囲の者を、これがあだとせられた。 エルサレムは彼らの中にあって、 汚れた物のようになった。 「主は正しい、 わたしは、み言葉にそむいた。 すべての民よ、聞け、 わが苦しみを顧みよ。 わがおとめらも、わが若人らも捕われて行った。