伝道の書 9:11-18

伝道の書 9:11-18 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)

わたしはまた日の下を見たが、必ずしも速い者が競走に勝つのではなく、強い者が戦いに勝つのでもない。また賢い者がパンを得るのでもなく、さとき者が富を得るのでもない。また知識ある者が恵みを得るのでもない。しかし時と災難はすべての人に臨む。 人はその時を知らない。魚がわざわいの網にかかり、鳥がわなにかかるように、人の子らもわざわいの時が突然彼らに臨む時、それにかかるのである。 またわたしは日の下にこのような知恵の例を見た。これはわたしにとって大きな事である。 ここに一つの小さい町があって、そこに住む人は少なかったが、大いなる王が攻めて来て、これを囲み、これに向かって大きな雲梯を建てた。 しかし、町のうちにひとりの貧しい知恵のある人がいて、その知恵をもって町を救った。ところがだれひとり、その貧しい人を記憶する者がなかった。 そこでわたしは言う、「知恵は力にまさる。しかしかの貧しい人の知恵は軽んぜられ、その言葉は聞かれなかった」。 静かに聞かれる知者の言葉は、愚かな者の中のつかさたる者の叫びにまさる。 知恵は戦いの武器にまさる。しかし、ひとりの罪びとは多くの良きわざを滅ぼす。

伝道の書 9:11-18 リビングバイブル (JCB)

私は再び今の世を見て、足の速い人が必ずしも競走で勝つとは限らず、強い人が必ずしも戦いに勝つわけでもなく、知恵ある人が貧しい暮らしをし、実力があるのに認められない人がいることを知りました。あらゆることが偶然の組み合わせであり、すべては時と機会とによって決まるのです。 いつ運の悪さに見舞われるかを知っている人はいません。人はみな、網にかかった魚、罠にかかった鳥のようです。 人の世の出来事を見てきた私に、もう一つ深く印象に残っていることがあります。 人口の少ない町があり、そこに強い王が大軍を率いて攻めて来て、包囲した時のことです。 この町に、知恵はありながら非常に貧しい人がいました。この人は町を救う方法を知っており、力を尽くして町を攻撃から守りました。ところが、あとになると、誰ひとり彼のことを思い出さないのです。 このことで、知恵は力以上のものだが、その人が貧しければさげすまれ、彼が何を言っても聞かないことがよくわかりました。 しかし、そうは言うものの、 知恵ある人の穏やかなことばは、 愚かな王のどなり散らすことばより、 人々に聞かれる。 知恵は武器にまさるが、 たった一度のミスが物事全部をだめにする。

伝道の書 9:11-18 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)

わたしはまた日の下を見たが、必ずしも速い者が競走に勝つのではなく、強い者が戦いに勝つのでもない。また賢い者がパンを得るのでもなく、さとき者が富を得るのでもない。また知識ある者が恵みを得るのでもない。しかし時と災難はすべての人に臨む。 人はその時を知らない。魚がわざわいの網にかかり、鳥がわなにかかるように、人の子らもわざわいの時が突然彼らに臨む時、それにかかるのである。 またわたしは日の下にこのような知恵の例を見た。これはわたしにとって大きな事である。 ここに一つの小さい町があって、そこに住む人は少なかったが、大いなる王が攻めて来て、これを囲み、これに向かって大きな雲梯を建てた。 しかし、町のうちにひとりの貧しい知恵のある人がいて、その知恵をもって町を救った。ところがだれひとり、その貧しい人を記憶する者がなかった。 そこでわたしは言う、「知恵は力にまさる。しかしかの貧しい人の知恵は軽んぜられ、その言葉は聞かれなかった」。 静かに聞かれる知者の言葉は、愚かな者の中のつかさたる者の叫びにまさる。 知恵は戦いの武器にまさる。しかし、ひとりの罪びとは多くの良きわざを滅ぼす。