使徒行伝 11:1-30
使徒行伝 11:1-30 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)
さて、異邦人たちも神の言を受けいれたということが、使徒たちやユダヤにいる兄弟たちに聞えてきた。 そこでペテロがエルサレムに上ったとき、割礼を重んじる者たちが彼をとがめて言った、 「あなたは、割礼のない人たちのところに行って、食事を共にしたということだが」。 そこでペテロは口を開いて、順序正しく説明して言った、 「わたしがヨッパの町で祈っていると、夢心地になって幻を見た。大きな布のような入れ物が、四すみをつるされて、天から降りてきて、わたしのところにとどいた。 注意して見つめていると、地上の四つ足、野の獣、這うもの、空の鳥などが、はいっていた。 それから声がして、『ペテロよ、立って、それらをほふって食べなさい』と、わたしに言うのが聞えた。 わたしは言った、『主よ、それはできません。わたしは今までに、清くないものや汚れたものを口に入れたことが一度もございません』。 すると、二度目に天から声がかかってきた、『神がきよめたものを、清くないなどと言ってはならない』。 こんなことが三度もあってから、全部のものがまた天に引き上げられてしまった。 ちょうどその時、カイザリヤからつかわされてきた三人の人が、わたしたちの泊まっていた家に着いた。 御霊がわたしに、ためらわずに彼らと共に行けと言ったので、ここにいる六人の兄弟たちも、わたしと一緒に出かけて行き、一同がその人の家にはいった。 すると彼はわたしたちに、御使が彼の家に現れて、『ヨッパに人をやって、ペテロと呼ばれるシモンを招きなさい。 この人は、あなたとあなたの全家族とが救われる言葉を語って下さるであろう』と告げた次第を、話してくれた。 そこでわたしが語り出したところ、聖霊が、ちょうど最初わたしたちの上にくだったと同じように、彼らの上にくだった。 その時わたしは、主が『ヨハネは水でバプテスマを授けたが、あなたがたは聖霊によってバプテスマを受けるであろう』と仰せになった言葉を思い出した。 このように、わたしたちが主イエス・キリストを信じた時に下さったのと同じ賜物を、神が彼らにもお与えになったとすれば、わたしのような者が、どうして神を妨げることができようか」。 人々はこれを聞いて黙ってしまった。それから神をさんびして、「それでは神は、異邦人にも命にいたる悔改めをお与えになったのだ」と言った。 さて、ステパノのことで起った迫害のために散らされた人々は、ピニケ、クプロ、アンテオケまでも進んで行ったが、ユダヤ人以外の者には、だれにも御言を語っていなかった。 ところが、その中に数人のクプロ人とクレネ人がいて、アンテオケに行ってからギリシヤ人にも呼びかけ、主イエスを宣べ伝えていた。 そして、主のみ手が彼らと共にあったため、信じて主に帰依するものの数が多かった。 このうわさがエルサレムにある教会に伝わってきたので、教会はバルナバをアンテオケにつかわした。 彼は、そこに着いて、神のめぐみを見てよろこび、主に対する信仰を揺るがない心で持ちつづけるようにと、みんなの者を励ました。 彼は聖霊と信仰とに満ちた立派な人であったからである。こうして主に加わる人々が、大ぜいになった。 そこでバルナバはサウロを捜しにタルソへ出かけて行き、 彼を見つけたうえ、アンテオケに連れて帰った。ふたりは、まる一年、ともどもに教会で集まりをし、大ぜいの人々を教えた。このアンテオケで初めて、弟子たちがクリスチャンと呼ばれるようになった。 そのころ、預言者たちがエルサレムからアンテオケにくだってきた。 その中のひとりであるアガボという者が立って、世界中に大ききんが起るだろうと、御霊によって預言したところ、果してそれがクラウデオ帝の時に起った。 そこで弟子たちは、それぞれの力に応じて、ユダヤに住んでいる兄弟たちに援助を送ることに決めた。 そして、それをバルナバとサウロとの手に託して、長老たちに送りとどけた。
使徒行伝 11:1-30 リビングバイブル (JCB)
まもなく、外国人もキリストを信じたというニュースが、使徒やユダヤにいる兄弟たち(信仰を同じくする者たち)に届きました。 そこでユダヤ人の兄弟たちは、エルサレムに帰ったペテロに、面と向かって非難をあびせました。 「外国人と親しくし、おまけに食事までいっしょにしたそうじゃないですか。」 そこでペテロは、その時のいきさつを包み隠さず話して聞かせました。 「ある日、ヨッパで祈っていた時、幻を見たのです。四すみをつった大きな布が天から降りて来ました。 中には、ユダヤ人が食べてはならない、あらゆる種類の獣、爬虫類、鳥が入っていました。 そして、『どれでも好きなものを料理して食べなさい』という声がしました。 私は必死で、『主よ。そんなことはできません。ユダヤのおきてで禁じられているものは、口にしたこともありません』と申し上げました。 しかしその天からの声は、『神様がきよいと宣言されたものを、きよくないと言ってはいけない』と言うのです。 同じことが三度あってから、布は天に引き上げられました。 ちょうどその時、カイザリヤから三人の人が、私のいた家まで迎えに来たのです。 聖霊は、相手が外国人であることなど気にかけず、いっしょに行けとおっしゃいました。ここにいる六人の兄弟たちも同行しました。こうして、使いを送った人の家に着きました。 その人が説明するには、天使が現れ、ヨッパにいるシモン・ペテロを招くように言われたというのです。 そして天使は、『ペテロが、あなたとあなたの家の者たちが救われるにはどうしたらよいか、教えてくれます』と告げたそうです。 そこで、私が彼らに話し始めるとすぐ、彼らにも聖霊が下ったのです。まさに、あの最初の時、私たちが受けたのと同じ光景でした。 その時、私は、『ヨハネは水でバプテスマ(洗礼)を授けたが、あなたがたは聖霊によってバプテスマを授けられる』と言われた主のことばを思い出したのです。 私たちが主イエス・キリストを信じた時に与えられたのと同じ賜物を、神が外国人にも与えられたのなら、だれがそれをとどめられるでしょう。」 ペテロの説明に、ユダヤ人たちの疑問は氷解しました。一同は、「神様は外国人にも、神に立ち返って永遠のいのちをいただく特権をお与えになったのだ」と、口々に神を賛美しました。 一方、ステパノの死をきっかけとして起こった迫害のためにエルサレムから散らされた人々は、フェニキヤ、キプロス、アンテオケにまでも足を伸ばし、みことばを語りましたが、相手はユダヤ人に限られました。 しかし、何人かのキプロス出身とクレネ出身のクリスチャンは、アンテオケで、主イエスについての教えをユダヤ人だけでなく、ギリシヤ人にも伝えました。 主がいっしょに働かれたので、多くの外国人が主を信じるようになったのです。 このニュースを耳にすると、エルサレムの教会は、新しく信者になった人たちを助けようと、さっそくバルナバを派遣しました。 アンテオケに到着したバルナバは、神のなさるすばらしいことを見て深く感動し、喜びにあふれました。そして一人一人に、どんな犠牲をはらってでも、絶対に主から離れないようにと忠告し、励ましました。 バルナバは聖霊に満たされた、信仰のあつい人でした。こうして、たくさんの人が主イエスを信じるようになったのです。 このあと、バルナバはパウロを捜しにタルソへ行きました。 捜し出すと、アンテオケに連れて来て、二人でまる一年とどまり、新しくクリスチャンとなった多くの人々を教えました。このアンテオケで、キリストを信じる者たちが初めて、「クリスチャン」と呼ばれるようになったのです。 ちょうどそのころ、何人かの預言者がエルサレムからアンテオケにやって来ましたが、 その中の一人アガボが、ある集会の席上で、大ききんがローマ帝国全土に起こる、と聖霊によって預言しました。はたしてこの預言は、クラウデオの治世に現実となりました。 そこでアンテオケのクリスチャンは、協議の結果、ユダヤのクリスチャンのために、できる限りの援助をすることにしました。 そう決まると、さっそく実行に移し、救援物資をバルナバとパウロに託して、エルサレム教会の長老たちのもとへ届けました。
使徒行伝 11:1-30 Seisho Shinkyoudoyaku 聖書 新共同訳 (新共同訳)
さて、使徒たちとユダヤにいる兄弟たちは、異邦人も神の言葉を受け入れたことを耳にした。 ペトロがエルサレムに上って来たとき、割礼を受けている者たちは彼を非難して、 「あなたは割礼を受けていない者たちのところへ行き、一緒に食事をした」と言った。 そこで、ペトロは事の次第を順序正しく説明し始めた。 「わたしがヤッファの町にいて祈っていると、我を忘れたようになって幻を見ました。大きな布のような入れ物が、四隅でつるされて、天からわたしのところまで下りて来たのです。 その中をよく見ると、地上の獣、野獣、這うもの、空の鳥などが入っていました。 そして、『ペトロよ、身を起こし、屠って食べなさい』と言う声を聞きましたが、 わたしは言いました。『主よ、とんでもないことです。清くない物、汚れた物は口にしたことがありません。』 すると、『神が清めた物を、清くないなどと、あなたは言ってはならない』と、再び天から声が返って来ました。 こういうことが三度あって、また全部の物が天に引き上げられてしまいました。 そのとき、カイサリアからわたしのところに差し向けられた三人の人が、わたしたちのいた家に到着しました。 すると、“霊”がわたしに、『ためらわないで一緒に行きなさい』と言われました。ここにいる六人の兄弟も一緒に来て、わたしたちはその人の家に入ったのです。 彼は、自分の家に天使が立っているのを見たこと、また、その天使が、こう告げたことを話してくれました。『ヤッファに人を送って、ペトロと呼ばれるシモンを招きなさい。 あなたと家族の者すべてを救う言葉をあなたに話してくれる。』 わたしが話しだすと、聖霊が最初わたしたちの上に降ったように、彼らの上にも降ったのです。 そのとき、わたしは、『ヨハネは水で洗礼を授けたが、あなたがたは聖霊によって洗礼を受ける』と言っておられた主の言葉を思い出しました。 こうして、主イエス・キリストを信じるようになったわたしたちに与えてくださったのと同じ賜物を、神が彼らにもお与えになったのなら、わたしのような者が、神がそうなさるのをどうして妨げることができたでしょうか。」 この言葉を聞いて人々は静まり、「それでは、神は異邦人をも悔い改めさせ、命を与えてくださったのだ」と言って、神を賛美した。 ステファノの事件をきっかけにして起こった迫害のために散らされた人々は、フェニキア、キプロス、アンティオキアまで行ったが、ユダヤ人以外のだれにも御言葉を語らなかった。 しかし、彼らの中にキプロス島やキレネから来た者がいて、アンティオキアへ行き、ギリシア語を話す人々にも語りかけ、主イエスについて福音を告げ知らせた。 主がこの人々を助けられたので、信じて主に立ち帰った者の数は多かった。 このうわさがエルサレムにある教会にも聞こえてきたので、教会はバルナバをアンティオキアへ行くように派遣した。 バルナバはそこに到着すると、神の恵みが与えられた有様を見て喜び、そして、固い決意をもって主から離れることのないようにと、皆に勧めた。 バルナバは立派な人物で、聖霊と信仰とに満ちていたからである。こうして、多くの人が主へと導かれた。 それから、バルナバはサウロを捜しにタルソスへ行き、 見つけ出してアンティオキアに連れ帰った。二人は、丸一年の間そこの教会に一緒にいて多くの人を教えた。このアンティオキアで、弟子たちが初めてキリスト者と呼ばれるようになったのである。 そのころ、預言する人々がエルサレムからアンティオキアに下って来た。 その中の一人のアガボという者が立って、大飢饉が世界中に起こると“霊”によって予告したが、果たしてそれはクラウディウス帝の時に起こった。 そこで、弟子たちはそれぞれの力に応じて、ユダヤに住む兄弟たちに援助の品を送ることに決めた。 そして、それを実行し、バルナバとサウロに託して長老たちに届けた。
使徒行伝 11:1-30 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)
さて、異邦人たちも神の言を受けいれたということが、使徒たちやユダヤにいる兄弟たちに聞えてきた。 そこでペテロがエルサレムに上ったとき、割礼を重んじる者たちが彼をとがめて言った、 「あなたは、割礼のない人たちのところに行って、食事を共にしたということだが」。 そこでペテロは口を開いて、順序正しく説明して言った、 「わたしがヨッパの町で祈っていると、夢心地になって幻を見た。大きな布のような入れ物が、四すみをつるされて、天から降りてきて、わたしのところにとどいた。 注意して見つめていると、地上の四つ足、野の獣、這うもの、空の鳥などが、はいっていた。 それから声がして、『ペテロよ、立って、それらをほふって食べなさい』と、わたしに言うのが聞えた。 わたしは言った、『主よ、それはできません。わたしは今までに、清くないものや汚れたものを口に入れたことが一度もございません』。 すると、二度目に天から声がかかってきた、『神がきよめたものを、清くないなどと言ってはならない』。 こんなことが三度もあってから、全部のものがまた天に引き上げられてしまった。 ちょうどその時、カイザリヤからつかわされてきた三人の人が、わたしたちの泊まっていた家に着いた。 御霊がわたしに、ためらわずに彼らと共に行けと言ったので、ここにいる六人の兄弟たちも、わたしと一緒に出かけて行き、一同がその人の家にはいった。 すると彼はわたしたちに、御使が彼の家に現れて、『ヨッパに人をやって、ペテロと呼ばれるシモンを招きなさい。 この人は、あなたとあなたの全家族とが救われる言葉を語って下さるであろう』と告げた次第を、話してくれた。 そこでわたしが語り出したところ、聖霊が、ちょうど最初わたしたちの上にくだったと同じように、彼らの上にくだった。 その時わたしは、主が『ヨハネは水でバプテスマを授けたが、あなたがたは聖霊によってバプテスマを受けるであろう』と仰せになった言葉を思い出した。 このように、わたしたちが主イエス・キリストを信じた時に下さったのと同じ賜物を、神が彼らにもお与えになったとすれば、わたしのような者が、どうして神を妨げることができようか」。 人々はこれを聞いて黙ってしまった。それから神をさんびして、「それでは神は、異邦人にも命にいたる悔改めをお与えになったのだ」と言った。 さて、ステパノのことで起った迫害のために散らされた人々は、ピニケ、クプロ、アンテオケまでも進んで行ったが、ユダヤ人以外の者には、だれにも御言を語っていなかった。 ところが、その中に数人のクプロ人とクレネ人がいて、アンテオケに行ってからギリシヤ人にも呼びかけ、主イエスを宣べ伝えていた。 そして、主のみ手が彼らと共にあったため、信じて主に帰依するものの数が多かった。 このうわさがエルサレムにある教会に伝わってきたので、教会はバルナバをアンテオケにつかわした。 彼は、そこに着いて、神のめぐみを見てよろこび、主に対する信仰を揺るがない心で持ちつづけるようにと、みんなの者を励ました。 彼は聖霊と信仰とに満ちた立派な人であったからである。こうして主に加わる人々が、大ぜいになった。 そこでバルナバはサウロを捜しにタルソへ出かけて行き、 彼を見つけたうえ、アンテオケに連れて帰った。ふたりは、まる一年、ともどもに教会で集まりをし、大ぜいの人々を教えた。このアンテオケで初めて、弟子たちがクリスチャンと呼ばれるようになった。 そのころ、預言者たちがエルサレムからアンテオケにくだってきた。 その中のひとりであるアガボという者が立って、世界中に大ききんが起るだろうと、御霊によって預言したところ、果してそれがクラウデオ帝の時に起った。 そこで弟子たちは、それぞれの力に応じて、ユダヤに住んでいる兄弟たちに援助を送ることに決めた。 そして、それをバルナバとサウロとの手に託して、長老たちに送りとどけた。