列王記上 22:10-28
列王記上 22:10-28 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)
さてイスラエルの王およびユダの王ヨシャパテは王の服を着て、サマリヤの門の入口の広場に、おのおのその王座にすわり、預言者たちは皆その前で預言していた。 ケナアナの子ゼデキヤは鉄の角を造って言った、「主はこう仰せられます、『あなたはこれらの角をもってスリヤびとを突いて彼らを滅ぼしなさい』」。 預言者たちは皆そのように預言して言った、「ラモテ・ギレアデに上っていって勝利を得なさい。主はそれを王の手にわたされるでしょう」。 さてミカヤを呼びにいった使者は彼に言った、「預言者たちは一致して王に良い事を言いました。どうぞ、あなたも、彼らのひとりの言葉のようにして、良い事を言ってください」。 ミカヤは言った、「主は生きておられます。主がわたしに言われる事を申しましょう」。 彼が王の所へ行くと、王は彼に言った、「ミカヤよ、われわれはラモテ・ギレアデに戦いに行くべきでしょうか、あるいは控えるべきでしょうか」。彼は王に言った、「上っていって勝利を得なさい。主はそれを王の手にわたされるでしょう」。 しかし王は彼に言った、「幾たびあなたを誓わせたら、あなたは主の名をもって、ただ真実のみをわたしに告げるでしょうか」。 彼は言った、「わたしはイスラエルが皆、牧者のない羊のように、山に散っているのを見ました。すると主は『これらの者は飼主がいない。彼らをそれぞれ安らかに、その家に帰らせよ』と言われました」。 イスラエルの王はヨシャパテに言った、「彼がわたしについて良い事を預言せず、ただ悪い事だけを預言すると、あなたに告げたではありませんか」。 ミカヤは言った、「それゆえ主の言葉を聞きなさい。わたしは主がその玉座にすわり、天の万軍がそのかたわらに、右左に立っているのを見たが、 主は『だれがアハブをいざなってラモテ・ギレアデに上らせ、彼を倒れさせるであろうか』と言われました。するとひとりはこの事を言い、ひとりはほかの事を言いました。 その時一つの霊が進み出て、主の前に立ち、『わたしが彼をいざないましょう』と言いました。 主は『どのような方法でするのか』と言われたので、彼は『わたしが出て行って、偽りを言う霊となって、すべての預言者の口に宿りましょう』と言いました。そこで主は『おまえは彼をいざなって、それを成し遂げるであろう。出て行って、そうしなさい』と言われました。 それで主は偽りを言う霊をあなたのすべての預言者の口に入れ、また主はあなたの身に起る災を告げられたのです」。 するとケナアナの子ゼデキヤは近寄って、ミカヤのほおを打って言った、「どのようにして主の霊がわたしを離れて、あなたに語りましたか」。 ミカヤは言った、「あなたが奥の間にはいって身を隠すその日に、わかるでしょう」。 イスラエルの王は言った、「ミカヤを捕え、町のつかさアモンと、王の子ヨアシの所へ引いて帰って、 言いなさい、『王がこう言います、この者を獄屋に入れ、わずかのパンと水をもって彼を養い、わたしが勝利を得て帰ってくるのを待て』」。 ミカヤは言った、「もしあなたが勝利を得て帰ってこられるならば、主がわたしによって語られなかったのです」。また彼は言った、「あなたがた、すべての民よ、聞きなさい」。
列王記上 22:10-28 リビングバイブル (JCB)
その間にも、預言者たちが二人の王の前で次々と預言していました。二人は王服をまとって、町の門に近い打穀場の、急ごしらえの王座に着いていました。 ケナアナの子で預言者の一人ゼデキヤは、鉄の角を作って言いました。「この鉄の角でシリヤ軍を押しまくり、ついに全滅させることができると、主は約束しておられます。」 ほかの預言者たちもみな、それにならうように言いました。「さあ、ラモテ・ギルアデに攻め上りなさい。主が勝利を与えてくださいます。」 さて、ミカヤを呼びに行った使者は、ほかの預言者のことばを伝えて、同じように語るよう言い含めました。 しかしミカヤは、「私が約束できるのは、主がお告げになることだけを語るということだ」と言いました。 ミカヤが王の前に姿を現すと、王はさっそく尋ねました。「ミカヤよ、われわれはラモテ・ギルアデに攻め入るべきだろうか、それともやめるべきだろうか。」すると、ミカヤは答えました。「もちろん、攻め上りなさい。大勝利は間違いありません。主が勝利を与えてくださるからです。」 すると、王は言いました。「神様が言われたことだけを語れと、何度言えばわかるのだ。」 「実は私は、イスラエルの民が羊飼いのいない羊のように山々に散らされているのを、幻で見ました。その時、主はこうお語りになりました。『王は死んだ。彼らを家へ帰らせるように』と。」 アハブ王はヨシャパテ王に向かって、「どうです、お話ししたとおりでしょう。いつも悪いことばかり語って、良いことはこれっぽっちも話さないのです」と言って、不満をぶちまけました。 すると、ミカヤが先を続けました。「主のおことばをもっと聞きなさい。私は、主が御座に着き、天の軍勢がその回りに立っているのを見ました。 その時、主は、『アハブをそそのかしてラモテ・ギルアデに攻め上らせ、そこで倒れさせるように仕向ける者はだれかいないか』と言われました。いろいろな意見が出た末、 一人の御使いが進み出て、『私がやりましょう』と申し出ました。 『どういうふうにするのか』と主が尋ねると、その御使いは答えました。『私が出て行って、アハブの預言者全員にうそをつかせるようにします。』主はこれを聞いておっしゃいました。『では、そうするがよい。きっと成功する。』 ごらんのとおり、主はここにいる預言者全員の口に、うそをつく霊をお入れになりました。しかし実際には、主はあなたに臨む災いをお告げになったのです。」 すると、ケナアナの子ゼデキヤがつかつかと歩み寄り、ミカヤの頬をなぐりつけて言いました。「いつ主の霊が私を離れ、おまえに語ったというのか。」 ミカヤは答えました。「あなたが奥の間に隠れるようになったとき、はっきりわかるでしょう。」 アハブ王は、ミカヤを捕らえるように命じました。「彼を、市長アモンと王子ヨアシュのところへ連れて行け。 そして、『王の命令だ。この男を牢につなぎ、私が無事に帰って来るまで、やっと生きられるだけのパンと水をあてがっておけ』と言うのだ。」 ミカヤはすかさず言い返しました。「万が一にも、あなたが無事にお戻りになるようなことがあったら、主が私によってお語りにならなかった証拠です。」そして、そばに立っている人々に、「私が言ったことを、よく覚えておきなさい」と言いました。
列王記上 22:10-28 Seisho Shinkyoudoyaku 聖書 新共同訳 (新共同訳)
イスラエルの王はユダの王ヨシャファトと共に、サマリアの城門の入り口にある麦打ち場で、それぞれ正装して王座に着いていた。預言者たちは皆、その前に出て預言していた。 ケナアナの子ツィドキヤが数本の鉄の角を作って、「主はこう言われる。これをもってアラムを突き、殲滅せよ」と言うと、 他の預言者たちも皆同様に預言して、「ラモト・ギレアドに攻め上って勝利を得てください。主は敵を王の手にお渡しになります」と言った。 ミカヤを呼びに行った使いの者は、ミカヤにこう言い含めた。「いいですか。預言者たちは口をそろえて、王に幸運を告げています。どうかあなたも、彼らと同じように語り、幸運を告げてください。」 ミカヤは、「主は生きておられる。主がわたしに言われる事をわたしは告げる」と言って、 王のもとに来た。王が、「ミカヤよ、我々はラモト・ギレアドに行って戦いを挑むべきか、それとも控えるべきか、どちらだ」と問うと、彼は、「攻め上って勝利を得てください。主は敵を王の手にお渡しになります」と答えた。 そこで王が彼に、「何度誓わせたら、お前は主の名によって真実だけをわたしに告げるようになるのか」と言うと、 彼は答えた。「イスラエル人が皆、羊飼いのいない羊のように山々に散っているのをわたしは見ました。主は、『彼らには主人がいない。彼らをそれぞれ自分の家に無事に帰らせよ』と言われました。」 イスラエルの王はヨシャファトに言った。「あなたに言ったとおりではありませんか。彼はわたしに幸運ではなく、災いばかり預言するのです。」 だが、ミカヤは続けた。「主の言葉をよく聞きなさい。わたしは主が御座に座し、天の万軍がその左右に立っているのを見ました。 主が、『アハブを唆し、ラモト・ギレアドに攻め上らせて倒れさせるのは誰か』と言われると、あれこれと答える者がいましたが、 ある霊が進み出て主の御前に立ち、『わたしが彼を唆します』と申し出ました。主が、『どのようにそうするのか』とただされると、 その霊は、『わたしは行って、彼のすべての預言者たちの口を通して偽りを言う霊となります』と答えました。主は、『あなたは彼を唆して、必ず目的を達することができるにちがいない。行って、そのとおりにせよ』と言われました。 今御覧のとおり、主がこのあなたのすべての預言者の口に偽りを言う霊を置かれました。主はあなたに災いを告げておられるのです。」 ケナアナの子ツィドキヤがミカヤに近づいて頬をなぐり、「主の霊はどのようにわたしを離れ去って、お前に語ったというのか」と言った。 「あなたが身を隠そうと部屋から部屋へと移る日にそれが分かる」とミカヤは答えた。 イスラエルの王は命じた。「ミカヤを捕らえ、町の長アモンと王子ヨアシュのもとに引いて行って、 言え。『王はこう言われる。この男を獄につなぎ、わたしが無事に帰って来るまで、わずかな食べ物とわずかな飲み物しか与えるな。』」 ミカヤは王に、「もしあなたが無事に帰って来ることができるなら、主はわたしを通して語られなかったはずです」と言い、「すべての民よ、あなたたちも聞いておくがよい」と言った。
列王記上 22:10-28 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)
さてイスラエルの王およびユダの王ヨシャパテは王の服を着て、サマリヤの門の入口の広場に、おのおのその王座にすわり、預言者たちは皆その前で預言していた。 ケナアナの子ゼデキヤは鉄の角を造って言った、「主はこう仰せられます、『あなたはこれらの角をもってスリヤびとを突いて彼らを滅ぼしなさい』」。 預言者たちは皆そのように預言して言った、「ラモテ・ギレアデに上っていって勝利を得なさい。主はそれを王の手にわたされるでしょう」。 さてミカヤを呼びにいった使者は彼に言った、「預言者たちは一致して王に良い事を言いました。どうぞ、あなたも、彼らのひとりの言葉のようにして、良い事を言ってください」。 ミカヤは言った、「主は生きておられます。主がわたしに言われる事を申しましょう」。 彼が王の所へ行くと、王は彼に言った、「ミカヤよ、われわれはラモテ・ギレアデに戦いに行くべきでしょうか、あるいは控えるべきでしょうか」。彼は王に言った、「上っていって勝利を得なさい。主はそれを王の手にわたされるでしょう」。 しかし王は彼に言った、「幾たびあなたを誓わせたら、あなたは主の名をもって、ただ真実のみをわたしに告げるでしょうか」。 彼は言った、「わたしはイスラエルが皆、牧者のない羊のように、山に散っているのを見ました。すると主は『これらの者は飼主がいない。彼らをそれぞれ安らかに、その家に帰らせよ』と言われました」。 イスラエルの王はヨシャパテに言った、「彼がわたしについて良い事を預言せず、ただ悪い事だけを預言すると、あなたに告げたではありませんか」。 ミカヤは言った、「それゆえ主の言葉を聞きなさい。わたしは主がその玉座にすわり、天の万軍がそのかたわらに、右左に立っているのを見たが、 主は『だれがアハブをいざなってラモテ・ギレアデに上らせ、彼を倒れさせるであろうか』と言われました。するとひとりはこの事を言い、ひとりはほかの事を言いました。 その時一つの霊が進み出て、主の前に立ち、『わたしが彼をいざないましょう』と言いました。 主は『どのような方法でするのか』と言われたので、彼は『わたしが出て行って、偽りを言う霊となって、すべての預言者の口に宿りましょう』と言いました。そこで主は『おまえは彼をいざなって、それを成し遂げるであろう。出て行って、そうしなさい』と言われました。 それで主は偽りを言う霊をあなたのすべての預言者の口に入れ、また主はあなたの身に起る災を告げられたのです」。 するとケナアナの子ゼデキヤは近寄って、ミカヤのほおを打って言った、「どのようにして主の霊がわたしを離れて、あなたに語りましたか」。 ミカヤは言った、「あなたが奥の間にはいって身を隠すその日に、わかるでしょう」。 イスラエルの王は言った、「ミカヤを捕え、町のつかさアモンと、王の子ヨアシの所へ引いて帰って、 言いなさい、『王がこう言います、この者を獄屋に入れ、わずかのパンと水をもって彼を養い、わたしが勝利を得て帰ってくるのを待て』」。 ミカヤは言った、「もしあなたが勝利を得て帰ってこられるならば、主がわたしによって語られなかったのです」。また彼は言った、「あなたがた、すべての民よ、聞きなさい」。