マタイの福音書 4:1-17

マタイの福音書 4:1-17 JCB

それからイエスは、聖霊に導かれて荒野に出て行かれました。悪魔に試されるためでした。 イエスはそこで、まる四十日間、何一つ口にされなかったので、空腹を覚えられました。 悪魔が誘いかけてきたのは、その時です。「ここに転がっている石をパンに変えてみたらどうだ。そうすれば、あなたが神の子だということがわかる。」 しかしイエスは、お答えになりました。「いいえ。聖書には、『人はただパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる』と書いてある。わたしたちは、神のすべてのことばに従うべきなのです。」 すると悪魔は、イエスをエルサレムに連れて行き、神殿の一番高い所に立たせて言いました。 「さあ、ここから飛び降りてみろ。そうすれば、あなたが神の子だということがわかるだろう。聖書に、『神は、天使を送って、あなたを支えさせ、あなたが岩の上に落ちて砕かれることのないように守られる』と、はっきり書いてあるのだから。」 イエスは言い返されました。「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてあるではないか。」 次に悪魔は、非常に高い山の頂上にイエスを連れて行きました。そして、世界の国々とその繁栄ぶりとを見せ、 「さあ、ひざまずいて、この私を拝みさえすれば、これを全部あなたにやろう」とそそのかしました。 「立ち去れ、サタン! 『神である主だけを礼拝し、主にだけ従え』と聖書に書いてあるではないか。」イエスは悪魔を一喝しました。 すると悪魔は退散し、天使たちが来て、イエスに仕えました。 イエスはヨハネが捕らえられたと聞くと、ユダヤを去って、ガリラヤのナザレにお帰りになり、 まもなくゼブルンとナフタリに近い、ガリラヤ湖畔のカペナウムに移られました。 これは、イザヤの預言が実現するためでした。 「ゼブルンとナフタリの地、海沿いの道、 ヨルダン川の向こう岸、 多くの外国人が住んでいる北ガリラヤ。 そこで暗闇の中にうずくまっていた人たちは、 大きな光を見た。 死の陰の地に座っていた彼らの上に、 光が差した。」 その時から、イエスは宣教を始められました。「悔い改めて神に立ち返りなさい。神の国が近づいているから。」