ヨハネの福音書 5:1-21

ヨハネの福音書 5:1-21 JCB

その後、ユダヤ人の祭りがあったので、イエスはエルサレムに戻られました。 エルサレム市内には、羊の門の近くにベテスダという池がありました。池の回りには、屋根つきの五つの廊下があります。 そこに、足の不自由な人、盲人、手足のまひした人など、大ぜいの病人が横たわっていました。この人たちは、水面が揺れ動くのを待っていたのです。 というのは、時たま天使が降りて来て水をかき回すことがあり、そのとき最初に池に入った人は、病気が治ったからです。 その中に、三十八年間も病気で苦しんでいる男がいました。 イエスはこの男をごらんになり、彼が長い間どんなに苦しんできたかを知って、「よくなりたいですか」とお尋ねになりました。 「もう、あきらめているんです。せっかく水が動いても、だれも池に入れてはくれないんだから。何とかして行こうとしている間に、いつでもほかの人が先に入ってしまうのです。」 「さあ、立って、床をたたんで家に帰りなさい。」 イエスがこう言われると、たちまち男は治って、すぐに床をたたんで歩きだしたのです。 ところがこの奇跡が行われたのが安息日(神の定めた休息日)だったので、 ユダヤ人の指導者たちはひどく腹を立て、その男を責めました。「安息日に労働するとはけしからん。床を上げて運んだりするのは違反だ!」 「でも、私を治してくださった方が、そうしろとおっしゃったんです。」 「そんなことを言ったのはだれだ!」彼らは問い詰めましたが、 男にも、だれだかわかりません。イエスはすでに、人ごみに姿を消しておられたからです。 しばらくして、イエスは宮でその男を見つけ、声をおかけになりました。「どうですか、すっかりよくなったでしょう。もう前のように罪を犯してはいけませんよ。そうでないと、もっとひどい目に会うかもしれませんから。」 男はユダヤ人の指導者たちを捜し出し、治してくれたのはイエスだと告げました。 ユダヤ人の指導者たちは、イエスを安息日の違反者だとして、しつこく攻撃を始めました。 ところが、イエスはお答えになりました。「わたしの父は、絶えず良い働きをしておられます。わたしはその模範にならっているのです。」 これを聞いたユダヤ人の指導者たちは、ますます、イエスを殺そうと思うようになりました。イエスが安息日のおきてを破ったばかりか、事もあろうに神を「父」と呼んで、自分を神と等しい者としたからです。 イエスはお答えになりました。「よく言っておきます。子は自分からは何もできません。ただ父がしておられることを見て、同じようにするだけです。 父は子を愛して、自分のすることは何でも子に教えてくださるのです。神の子は、病気を治すということなどとは比べものにならない驚くべき奇跡を行います。 父が死人を生き返らせるように、子も、思うままに人を死人の中から生き返らせもするのです。

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