創世記 29:15-31

創世記 29:15-31 JCB

ラバンが言いました。「ヤコブ、甥だからといって、ただで働いてくれることはないんだよ。遠慮しなくていい。どんな報酬がほしいかね。」 ラバンには二人の娘がありました。姉がレア、妹があのラケル。 レアは弱々しい目をしていましたが、ラケルのほうは美しく、容姿もすぐれていました。 ヤコブはラケルが好きだったので、ラバンに言いました。「もしラケルさんを妻に頂けるなら、七年間ただで働き、あなたに仕えます。」 「いいだろう。一族以外の者と結婚させるより、おまえに嫁がせるほうがいいから。」 ヤコブは、ラケルと結婚したい一心で、七年間けんめいに働きました。彼女を心から愛していたので、七年などあっという間でした。 ついに、結婚できる時がきました。「さあ、すべきことはみなやり終えました。約束どおりラケルさんを下さい。彼女といっしょにさせてください。」 ラバンは村中の人を招いて祝宴を開き、みんなで喜び合いました。 ところがその夜、暗いのをさいわい、ラバンは姉のレアをヤコブのところに連れて行ったのです。ヤコブはそんなこととはつゆ知らず、レアといっしょに寝ました。 ラバンは、奴隷の少女ジルパをレアにつけてやりました。 朝になって、ヤコブが目を覚まし、見ると、レアがいるではありませんか。憤まんやる方ない気持ちです。すぐさまラバンのところへ行き、食ってかかりました。「なんてひどいことをするんですか! ラケルと結婚したい一心で、私は七年も骨身を惜しまず働いたんですよ。その私をだますなんて、いったいどういうことですか!」 「まあ、気を落ち着けてくれ。悪かったが、われわれのところでは、姉より先に妹を嫁に出すことはしないのだよ。 とにかく婚礼の一週間をこのまま過ごしてくれたら、ラケルもおまえに嫁がせよう。ただし、もう七年間ここで働いてもらうということになるが。」 こううまく言い抜けられては、しかたありません。 ヤコブはさらに七年働くことにしました。そして、ようやくラケルと結婚できたのです。 ラケルは奴隷の少女ビルハを召使として連れて来ました。 こうしてヤコブはラケルと床を共にしました。ヤコブはレアよりも彼女のほうを愛していたため、さらに七年も余計に、ラバンのもとで働いたのです。 ヤコブがレアに冷たくするので、主は彼女に子どもを授け、ラケルには子どもがいませんでした。

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