出エジプト記 9:12-35

出エジプト記 9:12-35 JCB

しかし主は、ファラオが強情を張るままにさせたので、彼は神の命令に従おうとはしませんでした。主がモーセに予告したとおりです。 それから、主はモーセに命じました。「朝早く起きてファラオの前に立ち、こう言いなさい。『ヘブル人の神、主は次のように言われます。「わたしの民を行かせ、わたしを礼拝させなさい。 今度は、あなたをはじめ、あなたの家臣そしてエジプト中の人間が、骨身にこたえるような災害を起こす。この世界にわたし以外に神がいないことを教えるためだ。 これまでも、あなたたちを滅ぼそうと思えば滅ぼすことができた。 そうしなかったのは、わたしの力を、あなたと全世界にはっきり示したかったからだ。 それなのにあなたは、わたしに対抗できるとうぬぼれている。それで、わたしの民を行かせないと強情を張っているのだ。 それもよいが、明日の今ごろ、わたしはこの国全体に雹を降らせる。エジプトの国が始まってからこのかた、だれも経験したことがないような雹だ。 急いで家畜を小屋へ入れなさい。野にいるものは、人間も動物もみな、雹に打たれて死ぬ。」』」 エジプト人の中には、この警告を聞いて恐れ、家畜や奴隷を家に入れた者もいました。 しかし、主のことばなど心にとめない者たちは、「雹ぐらい何だ」とたかをくくっていました。 主はモーセに命じました。「天を指さしなさい。すると、雹がエジプト全土に降る。人間、動物、木、ありとあらゆるものの上に降る。」 モーセが杖を天に向けて伸ばすと、たちまち雷が鳴り、いなずまが走り、雹が激しく降り始めました。 その激しさは、とてもことばでは表現できないくらいで、エジプト史上、これほどの嵐はありませんでした。 エジプトはまたたく間に荒廃し、野外にいたものは人間も動物もすべてが死に絶え、木々は引き裂かれ、作物もなぎ倒されました。 その日、エジプトの中で、雹が降らなかったのは、イスラエル人が住むゴシェンの地だけでした。 ファラオはモーセとアロンを呼びにやりました。「私が間違っていた。おまえたちの主の言われるとおりだ。私も私の民も悪いことをした。 この恐ろしい雷と雹を何とかしてくれ。早くやむよう、主に願ってくれ。すぐにでも、おまえたちを立ち去らせることにするから。」 「けっこうです。町を出たらすぐ、私は両手を主に差し伸べて祈りましょう。雷と雹は必ずやみます。主は地を支配しておられるのです。あなたはそれをごらんになります。 しかし、なお、あなたは主の命令には従わないでしょう。家臣がたも同じです。」 この時すでに、亜麻と大麦は壊滅状態でした。大麦は穂を出し、亜麻もつぼみをつけていたからです。 小麦と裸麦はまだ穂が出ていなかったので、全滅を免れました。 モーセはファラオの前から退き、町の外に出て両手を高く天に伸べました。すると、雷と雹はピタリとやみ、雨もすっかり上がりました。 それを見て、ファラオと家臣たちはまたかたくなになって、今度も約束を破りました。 神が予告したとおり、イスラエル人の出国を許さないことにしたのです。

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