ダビデは翌朝早く、羊を他の羊飼いに任せ、食べ物をかかえて出かけました。陣営のはずれまで来ると、ちょうどイスラエル軍がときの声を上げて戦場へ向かうところでした。 やがて、敵味方が互いににらみ合う態勢となりました。 ダビデは持って来た包みを荷物係に預け、兄たちに会うために陣地へ駆けだしました。 兄たちと話をしながらふと見ると、敵陣から大男が向かって来ます。あのゴリヤテです。彼はいつものように、ふてぶてしく挑発してきました。 イスラエル軍はゴリヤテを見ると、おじけづいて後ずさりを始めました。 「あの大男を見ろよ。イスラエル軍をなめていやがる。あいつを倒した者には、王様からしこたまごほうびが頂けるそうだ。王女の婿にしてもらえるうえ、一族はみな税を免除されるそうだ。」 ダビデは、ほんとうの話かどうか、そばにいる人たちに確かめようと尋ねました。「あのペリシテ人を倒して、イスラエルへの悪口雑言をやめさせた者には、何をしていただけるのでしょうか。全く、生ける神様の軍をなぶりものにするなんて! いったい、あの、神様を知らないペリシテ人は何者ですか。」 人々は、先ほどのことばをくり返しました。
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