御子は、その受け継がれた名が御使たちの名にまさっているので、彼らよりもすぐれた者となられた。 いったい、神は御使たちのだれに対して、 「あなたこそは、わたしの子。 きょう、わたしはあなたを生んだ」 と言い、さらにまた、 「わたしは彼の父となり、 彼はわたしの子となるであろう」 と言われたことがあるか。 さらにまた、神は、その長子を世界に導き入れるに当って、 「神の御使たちはことごとく、彼を拝すべきである」 と言われた。 また、御使たちについては、 「神は、御使たちを風とし、 ご自分に仕える者たちを炎とされる」 と言われているが、 御子については、 「神よ、あなたの御座は、世々限りなく続き、 あなたの支配のつえは、公平のつえである。 あなたは義を愛し、不法を憎まれた。 それゆえに、神、あなたの神は、喜びのあぶらを、 あなたの友に注ぐよりも多く、あなたに注がれた」 と言い、 さらに、 「主よ、あなたは初めに、地の基をおすえになった。 もろもろの天も、み手のわざである。 これらのものは滅びてしまうが、 あなたは、いつまでもいますかたである。 すべてのものは衣のように古び、 それらをあなたは、外套のように巻かれる。 これらのものは、衣のように変るが、 あなたは、いつも変ることがなく、 あなたのよわいは、尽きることがない」 とも言われている。 神は、御使たちのだれに対して、 「あなたの敵を、あなたの足台とするときまでは、 わたしの右に座していなさい」 と言われたことがあるか。 御使たちはすべて仕える霊であって、救を受け継ぐべき人々に奉仕するため、つかわされたものではないか。
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