出エジプト記 12:22-51

出エジプト記 12:22-51 口語訳

また一束のヒソプを取って鉢の血に浸し、鉢の血を、かもいと入口の二つの柱につけなければならない。朝まであなたがたは、ひとりも家の戸の外に出てはならない。 主が行き巡ってエジプトびとを撃たれるとき、かもいと入口の二つの柱にある血を見て、主はその入口を過ぎ越し、滅ぼす者が、あなたがたの家にはいって、撃つのを許されないであろう。 あなたがたはこの事を、あなたと子孫のための定めとして、永久に守らなければならない。 あなたがたは、主が約束されたように、あなたがたに賜る地に至るとき、この儀式を守らなければならない。 もし、あなたがたの子供たちが『この儀式はどんな意味ですか』と問うならば、 あなたがたは言いなさい、『これは主の過越の犠牲である。エジプトびとを撃たれたとき、エジプトにいたイスラエルの人々の家を過ぎ越して、われわれの家を救われたのである』」。民はこのとき、伏して礼拝した。 イスラエルの人々は行ってそのようにした。すなわち主がモーセとアロンに命じられたようにした。 夜中になって主はエジプトの国の、すべてのういご、すなわち位に座するパロのういごから、地下のひとやにおる捕虜のういごにいたるまで、また、すべての家畜のういごを撃たれた。 それでパロとその家来およびエジプトびとはみな夜のうちに起きあがり、エジプトに大いなる叫びがあった。死人のない家がなかったからである。 そこでパロは夜のうちにモーセとアロンを呼び寄せて言った、「あなたがたとイスラエルの人々は立って、わたしの民の中から出て行くがよい。そしてあなたがたの言うように、行って主に仕えなさい。 あなたがたの言うように羊と牛とを取って行きなさい。また、わたしを祝福しなさい」。 こうしてエジプトびとは民をせき立てて、すみやかに国を去らせようとした。彼らは「われわれはみな死ぬ」と思ったからである。 民はまだパン種を入れない練り粉を、こねばちのまま着物に包んで肩に負った。 そしてイスラエルの人々はモーセの言葉のようにして、エジプトびとから銀の飾り、金の飾り、また衣服を請い求めた。 主は民にエジプトびとの情を得させ、彼らの請い求めたものを与えさせられた。こうして彼らはエジプトびとのものを奪い取った。 さて、イスラエルの人々はラメセスを出立してスコテに向かった。女と子供を除いて徒歩の男子は約六十万人であった。 また多くの入り混じった群衆および羊、牛など非常に多くの家畜も彼らと共に上った。 そして彼らはエジプトから携えて出た練り粉をもって、種入れぬパンの菓子を焼いた。まだパン種を入れていなかったからである。それは彼らがエジプトから追い出されて滞ることができず、また、何の食料をも整えていなかったからである。 イスラエルの人々がエジプトに住んでいた間は、四百三十年であった。 四百三十年の終りとなって、ちょうどその日に、主の全軍はエジプトの国を出た。 これは彼らをエジプトの国から導き出すために主が寝ずの番をされた夜であった。ゆえにこの夜、すべてのイスラエルの人々は代々、主のために寝ずの番をしなければならない。 主はモーセとアロンとに言われた、「過越の祭の定めは次のとおりである。すなわち、異邦人はだれもこれを食べてはならない。 しかし、おのおのが金で買ったしもべは、これに割礼を行ってのち、これを食べさせることができる。 仮ずまいの者と、雇人とは、これを食べてはならない。 ひとつの家でこれを食べなければならない。その肉を少しも家の外に持ち出してはならない。また、その骨を折ってはならない。 イスラエルの全会衆はこれを守らなければならない。 寄留の外国人があなたのもとにとどまっていて、主に過越の祭を守ろうとするときは、その男子はみな割礼を受けてのち、近づいてこれを守ることができる。そうすれば彼は国に生れた者のようになるであろう。しかし、無割礼の者はだれもこれを食べてはならない。 この律法は国に生れたものにも、あなたがたのうちに寄留している外国人にも同一である」。 イスラエルの人々は、みなこのようにし、主がモーセとアロンに命じられたようにした。 ちょうどその日に、主はイスラエルの人々を、その軍団に従ってエジプトの国から導き出された。

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